群馬交響楽団の第572回定期演奏会が開催されたので聴いてきました。
(出 演)
指揮:小林研一郎
ピアノ:小林亜矢乃
ヴァイオリン:潮崎明日香
チェロ:遠藤真理
管弦楽:群馬交響楽団
小林研一郎さんは、現在群響ミュージック・アドバイザーで、日本を代表する指揮者の一人。小林亜矢乃さんは、イタリアAMAカラブリア国際ピアノコンクール第2位など入賞、日本フィルはじめ多くの楽団と共演。潮崎明日香さんは、ヴィニアフスキ国際音楽コンクール上位入賞、国内主要オーケストラ、ミュンヘン放響などと共演。遠藤真理さんは、エンリコ・マイナルディ国際コンクール第2位、国内主要オーケストラ、プラハ響などと共演、読売日響ソロ・チェリスト。詳しくは下記のプロフィールをご覧ください。
(曲 目)
ベートーヴェン / ヴァイオリン、チェロとピアノのための三重協奏曲 ハ長調 作品56
〈休憩〉
ブラームス / 交響曲第1番 ハ短調 作品68
(感 想)
ベートーヴェンの三重協奏曲は、ベートーヴェンらしくない軽やかで明るめな曲で、たいへん楽しめました。独奏のチェロが終始出ずっぱりで、チェロ協奏曲のようでしたが、遠藤さんの柔軟な演奏は、美しい音質とともに素晴らしいものでした。
小林さん、潮崎さんともに堅実な演奏で、本日の独奏の三人は協調性も感じられ、よい人選のようでした。舞台上のオーケストラの前に三つの楽器が揃うと壮観で、演奏会では映えるので、機会があればまた聴きたい曲です。
ブラームスの交響曲第1番では、小林さんは暗譜で指揮し、身体を動かして指示を出していました。各セクションの響きが整えられていて、特に第2楽章の弦楽器の合奏部分がしっとりと美しく、感激しました。第4楽章は、かなり盛り上げていましたが、第2、第3楽章中心にロマン派の曲だという思いを抱いた演奏でした。
(出演者のプロフィール)
(あらかじめ聴いたCD)
ベートーヴェン三重協奏曲
ニコラウス・アーノンクール指揮ヨーロッパ室内管弦楽団。ピエール=ロラン・エマール(p)、トーマツ・ツェーマイアー(vn)、クレメンス・ハーゲン(vc)