安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ビル・エヴァンスとスタン・ゲッツ「BUT BEAUTIFUL」、紅茶専門店「きないね」(安曇野市)の話題

2021-10-03 19:30:00 | ピアノ

安曇野市穂高有明の紅茶専門店「きないね」に初めて入りました。安曇野市で紅茶専門店は珍しく、こちらのお店しかないと思います。カップ3杯分以上のたっぷりの紅茶と洋梨のタルトで、豪華に午後の一時を過ごしました。豪華な組み合わせのアルバム。

BILL EVANS TRIO featuring  STAN GETZ (ビル・エヴァンス、スタン・ゲッツ)
BUT BEAUTIFUL (MILESTONE  1974年録音) 

   

NHKEテレのクラシックTV(9月9日放映)『ジャズに”美と自由を”ビル・エヴァンス』を観て(その記事へのリンク)から、エヴァンスに対する関心が再び強くなり、いろいろなアルバムを聴いています。本作は、ビル・エヴァンストリオにスタン・ゲッツ(ts)がゲストとして参加したものです。

メンバーは、ビル・エヴァンス(p)、エディ・ゴメス(b)、マーティー・モレル(ds)、スタン・ゲッツ(ts)。オランダとベルギーのライブを収録したもので、両者の共演作は、1964年のVerveへの録音(1973年に発表)と本作だけです。プロデュースは、エヴァンスのマネジャーだったヘレン・キーンで、ライナーノートも書いています。

曲目は次のとおり。

1  Grandfather's Waltz (Lasse Farnlof)
2  Stan's Blues (Stan Getz)
3  But Beautiful (Jimmy Van Heusen)
4  Emily (Johnny Mandel)
5  Lover Man (Roger "Ram" Ramirez)
6  Funkallero (Bill Evans)
7  The Peacocks (Jimmy Rowles)
8  You and the Night and the Music (Arthur Schwartz)〈貴方と夜と音楽と〉
9  See-Saw (Cy Coleman)
10  The Two Lonely People (Bill Evans)
1~8は、スタン・ゲッツが加わり、9と10はビル・エヴァンス・トリオによるもの。概ねスタンダード曲ですが、ゲッツ作が1曲、エヴァンス作が2曲含まれています。

とにかく素晴らしいアルバム。やや例外は「Stan's Blues」で、始まってすぐにエヴァンスがピアノを弾くのを止めてしまいます。それは、エヴァンストリオの演奏のあと、登場したゲッツが、リハーサルでやらなかった自作の曲名を言って勝手に吹き出したので、エヴァンスが怒ったからだそうです。反省したのか、ゲッツは次の公演地でエヴァンスの誕生日を祝い、Happy Birhtday、I'll Be Loving You Alwaysのメロディを吹き、そのまま「You and the Night and the Music」 に入っていきます。このようなスタン・ゲッツの破天荒ぶりも収録。

(1964年録音で1973年に発表された「スタン・ゲッツ&ビル・エヴァンス」)

   

こちらのアルバムは、出来がよくないので、ミュージシャン一致で録音の発表を見送ることになったのですが、アルバム化されて発売されてしまったもの。ヘレン・キーンが上記「But Beautiful」のライナー中で経緯を書いています。拙ブログでは、2007年にこのアルバムを取り上げました(その記事へのリンク)。

【きないね】

住所:長野県安曇野市穂高有明2186-66
電話:0263-83-7779
ホームページ:きないね - 安曇追分/紅茶専門店 | 食べログ (tabelog.com)

山麓線沿いに出ている看板。

建物外観。住まいと一緒だと思われました。

入口

入口を入ったところには、世界の茶葉の展示、飲み方などの紹介などがあります。紅茶の葉も販売しています。

店内。ウッディで天井が高く清々しい。

スピーカーから小音量で、クラシックのピアノ曲が流れていました。

ロイヤルコペンハーゲンのイヤープレートが展示してありました。

熱々の紅茶が供されます。女性店主が一人で切り盛りしていました。

セイロンティーにしました。他にミルクティーやフレイバーのあるものなど、多くの種類があります。

洋梨のタルト。お店の手作りで、温かいまま出てきて、口当たりも良かった。美味しい、

アップ。落ち着いて午後のお茶を楽しめるお店でした。