安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

佐々木譲著「ユニット」(角川文庫)、かなり面白いサスペンス小説です。

2024-02-07 19:30:00 | 読書

佐々木譲著「ユニット」が、角川文庫から2023年11月に刊行されたので、購入して読みました。元々は、2005年12月に文春文庫より刊行されたものです。

   

表紙

(カバーに掲載されているあらすじ)

   

(感想など)

家庭内暴力(DV)により家出した妻を夫が探し出そうする追及行動、一方、少年により妻子を殺害された元夫の、仮出獄した少年に対する襲撃とその少年の反撃、と本来は関連のない二つの事象が絡み合い、緊迫したストーリー展開が続き、読み始めたら止まりませんでした。

最終の第7章は、結末に向けて、やや単純な展開かとも思ったのですが、アクションの要素も入り、映画的でもありました。結末は爽やかさも感じられ、読後感もよく、久しぶりに、面白いエンターテイメント小説でした。

本作の舞台は、旭川、函館、札幌など北海道です。解説によると、佐々木譲さんの小説『道警シリーズ』が誕生する元になったのが本作「ユニット」でもあるようです。最新の道警シリーズなど著者の別の小説も、読みたくなってきました。

(著者の略歴)

   

【佐々木譲 ホームページ】

佐々木譲資料館 (sasakijo.com)