安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

フィ二アス・ニューボーン「The Great Jazz Piano of Phineas Newborn Jr.」、今年初めて上田市のジャズ喫茶「A 列車」へ。

2024-02-22 19:30:00 | ピアノ・トリオ

先日、今年初めて、上田市のジャズ喫茶「A列車」に寄りました。新しく購入したCDの話などで、マスターと盛り上がりました。A列車では、最近の録音を聴いたので、帰宅後には、古い録音を楽しみました。

PHINEAS NEWBORN JR. (フィ二アス・ニューボーン)
THE GREAT JAZZ PIANO OF PHINEAS NEWBORN JR.(Contemporary 1961、1962年録音)

   

フィニアス・ニューボーン・ジュニア(p, 1931~1989年)は、驚異的なテクニックを持ち、多くのピアニストに影響を与えてもいます。しかし、1960年代半ばでシーンから姿を消し、断続的な活動はあったものの次第に忘れられた存在になってしまいました。残されたアルバムは傑作が多く、これもその一枚。

メンバーは、フィニアス・ニューボーン(p)、リロイ・ヴィネガー又はサム・ジョーンズ(b)、ミルト・ターナー又はルイ・ヘイズ(ds)。2回のセッションが録音されており、リズム陣が異なっています。

曲目は次のとおり。

1  Celia (Bud Powell)
2  This Here (Bobby Timmons)
3  Domingo (Benny Golson)
4  Prelude To A Kiss (Irving Dordon, Irving Mills, Duke Ellington)
5  Well, You Neednt (Thelonious Monk)
6  Theme For Basie (Phineas Newborn Jr.)
7  New Blues (Phineas Newborn Jr.)
8  Way Out West (Sonny Rollins)
9  Four (Miles Davis)
曲は、フィニアス・ニューボーンの自作が2曲、ジャズオリジナル曲が6曲、スタンダード「Prelude To A Kiss」で、全9曲。コンテンポラリーレーベルの古いレコードで聴いています。
 
フィニアス・ニューボーンの傑作アルバムです。正確な打鍵によるクリヤーなピアノサウンド、両手のユニゾンによるソロなど最高レベルのテクニックが披露され、リズムへの乗りがよく、装飾などもアイデアが豊かで、聴いているうちに、すっきりとした気分になりました。バド・パウエル作「Celia」、ボビー・ティモンズ作「This Here」とお馴染みの曲も活きが良くて華麗です。「Way Out West」や「Four」は、ロリンズやマイルスの演奏を思い浮かべて聴くと、一層楽しい。リズム陣も健闘しています。
 
   

持っているレコードのラベル。

(参考)本作から「This Here」が聴けます。

 

【ジャズ喫茶 A列車】

住所:長野県上田市中央3丁目9-1
電話:080-2680-0011
ホームページ:ジャズ喫茶A列車 | 上田市 | TOP (a-train-jazz.com)


A列車が入っているビルの入口
 
   
 
A列車の入口
 

お店に少し入ったところから全体を撮影。


カウンター
 

手拭いを展示しています。3月はお雛様。
 
(以下、かかったCD)

一枚のCDから1~2曲を選択してかけてくれました。
 

マッズ・ヴィンディング「Daddio Don」(stunt 2009年発売)。ピアノがロジャー・ケラウェイです。スタンダード曲中心に収録。
 

Trio X of Sweden「Traumerei 」(Prophone 2015年発売)。クラシックの名曲集です。寺島靖国プレゼンツJazz Bar 2023に「トロイメライ(Traumerei)」入っていて、面白かったので購入したCDだそうです。
 

土岐英史「Black Eyes」(Days of Delight 2018年発売)。土岐英史(as)、市川ひかり(tp)、片倉真由子(p)、佐藤'ハチ'恭彦(b)、奥平真吾(ds)。このアルバムは良かった。
 

Ryan Daunt「Essence」(Ryan Daunt 2021年発売)。オーストラリアのドラマーです。ピアノトリオによる演奏。配信では聴けますが、CDは珍しい。マスターは、Ryan Daunt本人から購入したそうです。