佐々木譲さんの最新作「警官の酒場」(2024年2月発行、角川春樹事務所)を読みました。
表紙。単行本です。
(帯裏にあるあらすじ)
(感想など)
北海道警察シリーズの最新作で、第11作目です。帯に『第1シーズン完』と記載してあり、本作で、物語はひとつの区切りを迎えました。登場人物の今後に向けて、第2シーズンが待ち遠しい。
苫小牧市の郊外にある競走馬を育成する岩倉牧場に、闇サイトで集められた四人の強盗が入り、大金は得たものの、そのうちの一人が経営者を殺害。四人は、千歳空港で、首謀者の代理に約束の金を渡して逃亡へ。舞台は札幌市内に移り、道警機動捜査隊の津久井や大通署の佐伯が次第に犯人を追い詰めていく。
複数の犯罪事案が絡み、最終の方で、それらが関連し収斂していきます。手に汗握るサスペンス映画を観ている感もあり、佐々木譲さんの手法の見事さに今回も感嘆。狸小路のジャズバー「ブラックバード」も登場するなど、ジャズファンとしても、楽しめました。
(本書の最初に掲載されている『警官の酒場』の舞台(地図))
Aは、札幌の市街図です。「すすきの交差点」や「狸小路商店街」は、馴染みがあります。
(本書巻末掲載の著者略歴)
佐々木譲(ささき・じょう)
1950年北海道生まれ。79年「鉄騎兵、跳んだ」でオール讀物新人賞受賞。90年「エトロフ 発緊急電」で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞長編部門を受賞。2002年「武揚伝」で新田次郎文学賞を、10年「廃墟に乞う」で直木賞を受賞。16年日本ミステリー文学大賞を受賞する。著書に「道警」シリーズをはじめ、「ベルリン飛行指令」「警官の血」「沈黙法廷」「抵抗都市」「図書館の子」「降るがいい」「帝国の弔砲」「裂けた明日」「闇の聖域」『時を追う者』など多数。
(ハードカバー本の表紙)
本のカバーをとったところです。レコードのプレーヤーが写っています。そこで、向きを変えみました。次の写真に続きます。
右の方にカートリッジがあり、レコード盤は乗せてありませんが、レコードプレーヤーです。著者の意向かわかりませんが、なかなか凝っています。
(道警・大通警察署シリーズ)
本書の最後の方のPRページです。単行本が11冊出ていて、そのうちの9巻までが文庫になっています。
ハルキ文庫から、次の9冊が文庫本として出ています。