先の連休中に、録りためてあったテレビドラマ「さよならマエストロ」と借りてきた時代劇DVD「三屋清左衛門残日録」を観ました。
TBSテレビ日曜劇場「さよならマエストロ」
(あらすじ)
夏目俊平(西島秀俊)は、ヨーロッパで活躍する天才指揮者だったが、ある事件のため、家族が離れ、指揮活動からも遠ざかる。そんな父を拒絶し音楽を嫌う娘(芦田愛菜演ずる夏目響)がアマチュアの地方オーケストラを通して失った音楽への情熱を取り戻し、親子の絆と人生を再生させていく物語。
(スタッフ、出演)
脚本:大島里美
撮影監督:神田創
音楽:菅野裕悟 音楽監修:広上淳一(東京音楽大学)
出演:西島秀俊、芦田愛菜、宮沢氷魚、石田ゆり子、玉山鉄二、西田敏行、新木優子、當真あみ、久間田琳加
(感 想)
一家の自宅がある街の廃団寸前のオーケストラの指揮者となって、そのオケを指導する父とその娘の親子の物語を軸に展開するドラマです。クラシックを扱ったドラマや映画は、主人公の音楽面の成長物語が主ですが、本作は、家族に焦点を当てたところがフレッシュ。
ドラマ中に流れる曲は、ベートーヴェンの「運命」などよく知られたもので、第5話では、歌カフェでジャズも演奏されます。指揮者の広上淳一さんが音楽監修を行っていて、ドラマ中「ベートーヴェン先生」と『先生』をつけて夏目俊平が呼ぶのは、広上さんの指導(影響)でしょう。
西島秀俊や西田敏行など男優陣もよいのですが、女優陣が魅力的です。難しい役をクールにこなしている芦田愛菜、お母さん役の石田ゆり子の品の良さ、大学生兼ティンパニ奏者の久間田琳加のナイーヴさ、天真爛漫ながら意思の強さも出している當真あみ、と記憶に残ります。
次回(第6話)からも楽しみです。
【番組のホームページ】
はじめに|TBSテレビ 日曜劇場『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』
(初回の画面から)
夏目響(芦田愛菜)と谷崎天音(當真あみ)
夏目俊平指揮する晴見フィルの演奏会。お客様が入らずガラガラです。演奏したのは、ベートーヴェンの交響曲第5番「運命」。
夏目俊平(西島秀俊)と晴見フィルの団長でファゴット奏者の古谷悟史(玉山鉄二)。
指揮者志望の谷崎天音(當真あみ)
ディンパニ奏者の内村菜々(久間田琳加)
妻でお母さん役の夏目志帆(石田ゆり子)
うたカフェ二朗の店主の小林二朗(西田敏行)
【ドラマ 三屋清左衛門残日録】
(あらすじ)
東北の小藩で前藩主の用人を務めた三屋清左衛門(北大路欣也)は家督を息子にゆずり、隠居の身。自ら望んでの隠居であったはずが、寂寞感が襲う。そんな寂寥の日々もつかの間、親友の町奉行・佐伯熊太(伊東四朗)から種々の事件が舞い込んでくる。事件解決に奔走するが、藩を二分する政争に巻き込まれていく。
(スタッフ、出演)
原作:藤沢周平
監督:山下智彦
脚本:ちゃき克彰
出演:北大路欣也、優香、渡辺大、中村敦夫、麻生祐未、伊藤四郎
公開年:2016年
(感 想)
藤沢周平の書いた原作は、昔読んだことがありますが、映像化されたDVDがレンタル店の新作コーナーに並んでいたので第1作を借りてきました。最近、BSフジや時代劇専門チャンネルで三屋清左衛門残日録シリーズが放映されていて、DVDも新たに発売されたようです。
シリーズは第7作目まであるようですが、第1作を観たところでは、かなり原作に忠実で、好感が持てました。隠居という身分ですが、主人公の三屋清左衛門が活躍し、サスペンスの要素や剣術場面もあって、意外に動きもあり、飽きません。
北大路欣也と伊東四朗というベテラン俳優がさすがで、小料理屋でお酒を飲んだり、密談をする場面など見事なものです。また、お料理もいろいろ出てきて、池波正太郎の小説を想わせるところもありました。続編も観たい作品です。
【番組のホームページ】
三屋清左衛門残日録|365日時代劇だけを放送する唯一のチャンネル時代劇専門チャンネル (jidaigeki.com)
(画面から)
隠居部屋。庭もあって、申し分ないくらいの住居のように見えます。
三屋清左衛門(北大路欣也)。何かしら事件に巻き込まれていきます。
佐伯熊太(伊東四朗)。役柄にピッタリの配役です。
小料理屋「涌井」における飲み会場面。
DVDが面白かったので、原作(文春文庫)を購入して再読しました。
裏表紙にある本書の紹介