アンドレ・プレヴィンがNHK交響楽団の首席客演指揮者に就任し、この10月の定期公演に登場しています。プレヴィンはいまやクラシック音楽界の巨匠として、指揮、作曲、ピアノ演奏で活躍を続けています。彼は、1950年代~60年代前半はジャズ、映画音楽の世界で活動し歌手の伴奏も手がけていますが、その中からドリス・デイのアルバムを聴いてみます。
DORIS DAY (ドリス・デイ)
DUET (COLUMBIA 1961年録音)
昨年、プレヴィンは、NHK交響楽団の定期公演に登場し、モーツァルトのピアノ協奏曲を弾き振りなどしましたが、それは定期公演のNO1に定期会員から選ばれました。その公演を、僕はテレビで見ましたが優美な演奏に感じました。今夜はダイナ・ショア、ダイアン・キャロルの歌伴をしているレコードも聴きましたが、音の粒立ちはさすがというほかありません。
さて、ドリス・デイですが、ちょうど1960年ごろは、映画女優として絶頂期に当たっていて、「夜を楽しく」、「ミンクの手ざわり」といった映画に出演しています。そのさなかにこの録音をしたわけですが、いい贈り物をヴォーカルファンにしてくれました。
曲目は、プレヴィン作の2曲以外はスタンダードで「Close Your Eyes」、「Fools Rush In」、「Nobody's Heart」、「Remind Me」、「Daydreaming」、「Give Me Time」、「Wait Till You See Him」、「My One And Only Love」、「Falling In Love Again」などです。ピアノの他にレッド・ミッチェル(b)、フランク・キャップ(ds)が曲により伴奏に当っています。
ドリスの少しハスキーながら、温かい声で、バラード「Fools Rush In」、「Give Me Time」、「Wait Till You See Him」、「My One And Only Love」などが切々と美しく歌われます。それに寄り添うようなプレヴィンの伴奏は、これ以上ないくらい。「Close Your Eyes」は、トリオ伴奏で軽快にスイングし、作品全体に格調の高さが感じられる気がします。
ホームページに京都の散策記事を載せました。時間があればご覧ください。 モダンジャズやヴォーカルを聴こう 京都のレコード店とジャズ喫茶
ドリス・デイの作品は、多数あり幅も広いですが、中でもこのアルバムは良い方だと思います。配置は、確かにモノラルの方が自然かもしれませんね。
ダイナ・ショアも悪くないです。女性ヴォーカルも集めだすときりがないですが、ぼちぼちと掲載していきますので、覗いてみてください。
こちらを見て、「DUET」買ってしまいました。
「温かい声」と書かれていますが、正にそうでした。
出だしの「Close Your Eyes」から、軽いのりで引き込まれます。もっと早くに聴いておけばよかったと思います。
ただ、彼女が右、ピアノが左の展開は少し聞きにくい感じです。いっそモノラルに・・・と思います。
「ダイナ・ショア」「ダイアン・キャロル」も聴きたくなりますね。