安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

アート・ファーマー「LIVE IN TOKYO」、白蔵盈太著「実は、拙者は。」(双葉文庫)。

2024-07-11 19:30:00 | トランペット・トロンボーン

軽めのエンタメ系小説を読もうと、白蔵盈太(しろくら・えいた)著「実は、拙者は。」(双葉文庫)を購入。江戸を舞台とするアイデア勝負の展開の早い時代劇でした。まずまず面白い。江戸→東京におけるライブ盤です。

ART FARMER (アート・ファーマー)
LIVE IN TOKYO (CTI 1977年録音)

   

アート・ファーマー(tp, flh 1928~99年)のアルバムについては、僕は「Early Art」、「When Farmer Met Grice」(Prestige)や「Art」(Argo)など、初期のものを好んでいます。しかし、1970年~80年代の録音にも面白いものがあり、本作は、サイドメンが充実した日本ライブ盤です。

メンバーは、アート・ファーマー(フリューゲル・ホーン → flh)、ジャッキー・マクリーン(as)、シダー・ウォルトン(p)、サム・ジョーンズ(b)、ビリー・ヒギンズ(ds)。1977年4月27日東京郵便貯金ホールにおけるライブ録音です。シダー・ウォルトン以下のリズム陣は、当時、何度も来日し、録音も残しているので、お馴染みだったと思われます。

(英文表記)Art Farmer (flh)、Jackie McLean(as)、Cedar Walton(p)、Sam Jones(b)、Billy Higgins(ds)。

曲目は次のとおり。 

1  Constellation (Charlie Parker)
2  What's New? (Johnny Burke,  Bob Haggart) 
3  In the Wee Small Hours of the Morning (Bob Hilliard,  David Mann)
4  Love Letters (Edward Heyman,  Victor Young)
5  Moving Out (Sonny Rollins)
有名ジャズスタンダードの1と5、あとの3曲はスタンダード曲です。「What's New?」、「Love letters」と、ロマンティックな曲が選曲されています。なお、完全版CDには、「Bag's Groove」や「In a Sentimental Mood」など4曲が追加収録されています。

1970年代には、ベテランのミュージシャンが復活して、成熟した演奏を披露しましたが、アート・ファーマー(flh)やジャッキー・マクリーン(as)も、そういった中の一人と言っていいかと思います。最初の「Constellation」では、ds, b, p, flh, asの順に音出しが行われ、メンバーの名前がアナウンスされ、ワクワクし、ライブの雰囲気が濃厚でそれだけで嬉しい。演奏の方も、マクリーンが参加したアップテンポの「Moving Out」における白熱したソロや4バースが面白い。ファーマーがワンホーンで吹いたバラード「What's New?」や「Love Letters」が抒情を湛えています。
 

ジャケット内側にあるライブ時の写真
 

ライナーノートにある写真。
 
(参考)本作が聴けます。1曲目は「Constellation」です。
 
 
 
【白蔵盈太著「実は、拙者は。(双葉文庫)】
 
   

表紙

(カバー裏にある本書の紹介)
   
(帯裏にある本書の紹介)

   
 
(著者紹介)
 
   
(目 次)
 
   
 
目次も、訳がわからず面白いです。将軍が徳川吉宗の時代、江戸の長屋には、いろいろな人が住んでいて、表の顔とは別に、とんでもない裏の顔を持っていた。それが、絡み合い、ストーリーが展開していく。喜劇的要素もあるエンタメ小説で、気軽に読めました。


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