植村慶大ロースクール教授が、新司法試験問題を漏洩したために試験委員を罷免されるという前代未聞の事件が起こった。もっとも、「漏洩」とはいっても最新判例をちょこっと教えたり、出題される論点(しかも基本論点)をばらしたくらいである。
行政法に限らず、一部の科目では、従来から最新判例を題材に問題を作るという傾向があった。「ちゃんと判例情報を入手している」受験生が報われるということは、それはそれでよいことなのだろう。だが、例の新司法試験行政法の問題のように、知識だけであらかた勝負が決まってしまう問題のつくりだと、植村教授のような、「最新重要判例の解説」などといった方法での“リーク”がやりやすく、しかも効果的である。
ちなみに、最新判例を題材に出題されるという点では二回試験も共通しているらしく、例えば、58期の刑弁「犯行再現実況見分ビデオの証拠能力」などがその例らしい。それゆえ、実務庁の裁判官からは、今年の「重要判例」を押さえよとの指示があった。
実務家にとって、最近の重要判例を知っているかどうかということは極めて重要なことであるし、受験生に対しても奨励されるべきである。植村教授も、あからさまなリークをやるのではなくて、「最近の重要判例をジュリストの重要判例解説などでしっかり押さえとけよ」とでもアドバイスしていればよかったのである。
行政法に限らず、一部の科目では、従来から最新判例を題材に問題を作るという傾向があった。「ちゃんと判例情報を入手している」受験生が報われるということは、それはそれでよいことなのだろう。だが、例の新司法試験行政法の問題のように、知識だけであらかた勝負が決まってしまう問題のつくりだと、植村教授のような、「最新重要判例の解説」などといった方法での“リーク”がやりやすく、しかも効果的である。
ちなみに、最新判例を題材に出題されるという点では二回試験も共通しているらしく、例えば、58期の刑弁「犯行再現実況見分ビデオの証拠能力」などがその例らしい。それゆえ、実務庁の裁判官からは、今年の「重要判例」を押さえよとの指示があった。
実務家にとって、最近の重要判例を知っているかどうかということは極めて重要なことであるし、受験生に対しても奨励されるべきである。植村教授も、あからさまなリークをやるのではなくて、「最近の重要判例をジュリストの重要判例解説などでしっかり押さえとけよ」とでもアドバイスしていればよかったのである。