今年の正月に、実家から持って来た屠蘇器。
コロナの間、使わないでしまっておいたら、ひび割れて大変なことになってしまった。
銚子の持ち手のところがずいぶん漆が取れてしまっていた。
屠蘇台も端っこが欠けたりヒビが入ったり、盃は欠けているところ、漆が禿げているところがあった。
取り皿も元の木の土台が緩くなってて儚い感じに。盃台は盃が乗るところが取れていた。
もう処分するしかないかな?と思ったけど、それも勿体無いなと。
自分でラッカーとボンドで修理するとか、色々考えた。
それでもやっぱり専門家に相談しようと、まずは前の年に行った金沢の山中漆組合に写メとメールを送って電話して聞いた。
すると、屠蘇器は輪島でしか作ってないから輪島の漆組合に聞いてくれと言われて、輪島に電話した。
写真も見せて相談したら、「これは輪島ではなくて、会津漆だと思われます」と言うご意見。
修理するよりも新しいものを買うことを勧められた。
それでも諦めないで、会津漆組合に連絡したら、会津漆だそう。
そこで判明したのが、この屠蘇器がとてつもなく古いものだと言うこと。
実家の歴史を辿ってみると、どうも80年以上前に購入されたものらしい。
私が子どもの頃から使ってると思ってたら、父が子どもの頃から使ってると言うこと。
そして送って貰ったら修理できるか職人さんに相談できると言うことなので、早速梱包して送った。
そうしたら、修理してみましょう。と言うことになり。
春が過ぎ、夏が過ぎ、秋が過ぎて、今度のお正月には間に合わなかったかな?と思ったら
やっと、とうとう出来ましたとのことで送って貰った。そして今日到着。
そうしたら、なんと新品かと見紛うばかりの美しさ。模様も全部元のまま。
蘇った!✨
1人の職人さんがコツコツと難しい作業を時間をかけてやり遂げてくださったらしい。
ものすごいことだと思う。いろんな熱い気持ちや縁でこれが蘇ったと思う。
まだ100年使えるかも。戦争もいろんな場面も乗り越えて来たこの屠蘇器。
これからも大切にします。
そして会津若松の鈴善さんに行って、会津のサンタさんたちに直接にお礼を言いたい。
日本の技。本当に素晴らしい✨🥰
胸が温かい。
職人さんの技に感動しました。
次の世代にも伝えてもらいたいですね〜
包みを開けた時、あんまり綺麗で夢みたいでした。感動しました。職人さんの心意気、使命感、仕事に対する情熱、確かな技術と経験、そのどれもがないとできない仕事だったと思います。その方がこの世に生まれてずっとお仕事されて来て、今、縁で繋がって良かったです。