ハンドワーククラブにて。
今日は朝から一面雪が積もって道が凍っていました。バスに乗って駅まで行きましたが、うちから駅までずっと歩道も車道も凍ってたのは初めてかも。こんなこと珍しいです。電車から見る六甲山も白く雪化粧、着いたら元町の駅前の横断歩道もまだ凍っていて寒さをいっそう感じました。
そんな中、クリニックはあったか~
「うちでは暖房使ってないねん」っていう人も結構いる中、クリニックは生き残りと憩いの場所であります。
たまたま朝早く着いちゃったと言う彼、仕方ないのでハンドワークに朝から出席です。
彼はジーンズから帽子を作っています。手縫い。
彼の中では「こんな風なのが良い!」と言うのがしっかりとあって、それに近づくようにいろいろと考えてゆっくりと手探りで進んできました。
始めは私は「作った事ないし、型紙もないからできない。」って言ったんだけど諦めきれなくて。
採寸し本体の型紙を作る所から始まって、どんなステッチを入れたらいいかとか糸の色を何にしたらカッコいいとか、形や深さなどいろいろ細々としたところを自分で見つけて探って行く作業を延々何か月もしてきた。何回も縫っては試着してみてミリ単位で手直しして、を繰り返す。つばは一回出来たのにあまりに大きすぎて殆どやり直し。それでもめげないでコツコツ進んで来た。
そしてお昼。実は今朝、前の日の残りのトマト缶と手羽元とたくさんの野菜で作ったスープが一人分だけ余ったので保温容器に入れてきていた。自分の弁当もちゃんとあるんだけど、夫が持って行くかと思って入れたら「今日はやめとく」と言ったので「それじゃ、だれかちゃんとお昼食べない持ってない人いたら上げよう」と思ってカバンに入れて来た。
そしたら彼がちょうど一人昼ごはんが菓子パン一つだった。それで上げる事に。
なんかすっごく喜んでいる。
私もどれくらい保温できてるのか見るために少し食べた。よく煮込まれててちゃんと温かくて美味しい。
そしてもう一人の彼女も食べる。残りを彼が。
そしたら顔色がみるみるよくなって明るくなって「美味しい美味しい!これ何なん?!」って言って食べてる。
そんなにか?
「家庭の味やな~♡」って言ってる。「今日はなんかしらんけどめっちゃラッキーや!」って。
作り方を彼と彼女に教える。
簡単だし何でも入れたらいいし安く出来る。そして美味しくて栄養たっぷり。あったまる。
その後の彼が面白いほどだった。
これまで何か月もこの帽子作りに取り組んでるんだけど、いつも結構苦戦していた。なかなか縫うのに手間取ってる。それが今日はすいすいあっという間に進むのだ。
「なんでやろ?なんでやろ?不思議やわ~!」って。
それにニコニコして元気。楽しそう。周りの雰囲気まで変わる。
それですんなりと今日中に完成しました。パチパチ!
ほんとに誂えたようにってこんなのを言うんだ。ぴったり思った通り、彼に大きさも深さもデザインもぴったりバッチリなのが出来ました。すごいね~。できるもんだね~。
そしてちゃんと作ったものを食べた後のパワーの違いにもみんなで驚く。
今まで食べてなかったんちゃうん?!って。
みなさん、ちゃんとご飯食べましょう!全然違います。買った惣菜や菓子パンでいなしてたら、生活の質が格段に低下します。今日わかりました。
みんなで簡単でもちゃんと作って食べれるって機会もあったらいいなあと思う。そしてみんなで食べたらきっとすごく美味しい!今はお茶だけだけどいつかちょっとでもやってみたいなあ。
もちろん夕食会はあるんだけど、仕出しのを食べるのだから作る所からしたい。
私は元々料理は得意ではないけど、食事はちゃんと取り組んでやって来た自信があるので分かち合えるものがあると思う。あんなに美味しいって言って貰えたらうれしい。そんなに幸せで元気だったらもっと広がったら良いなあ。
去年の細編みジャケットを編み上げた彼は新作の模索中。首から輪針で編んで行くセーターはどうかと聞いたら早速近くの手芸屋さんに行って毛糸を買ってきた。今ゲージを取っています。
今度もまた本など参考にしながら話し合って作りたい形を考えて彼の寸法にぴったり合ったものに製図して作って行きます。
このオリジナルを紆余曲折を経ながら作るのが醍醐味。一回やると忘れられない。
今日の帽子の彼も「やっぱり頑張って自分のオリジナルを作り上げるって達成感があるな~!」ってしみじみ言っていました。これからもこういう取り組みやって行きます。ワクワクするな、こっちも。
荒れ野も楽し!!