季節の中で 暮らしの中で -Through the seasons and daily life-

現代の都会でプチ昔&田舎暮らし
-old & country style in modern urban life

スローなファストフード

2015-09-30 22:04:25 | 食べ物 Eat
これから何回私がお祝いしてあげられるかわからないと思っている、息子の誕生日。
ケーキはいつも一番好きなキングオブケーキ、ザッハートルテ。
もうどれくらい作ってるかわからないくらいだけど、いつも課題が満載。
それが今日は落ち着いて楽に作れた。こんなこと初めて。

玉子も常温にしてから取り掛かれたし、バターも室温に温めてから。すると全然作業が違う。
ちょっとした余裕が大きい違いに。
そしてじっくりと白身を泡立ててメレンゲを作り、他の材料の混ぜ具合も順序も工夫していつもより滑らかな生地が出来た。
そして焼く。良い感じに焼きあがった。

       

時間をかけて冷まして。杏ジャムを塗る。ジャムは初夏にアンズがあったので作ってあった。それをバーミックスで滑らかにして温めて塗りやすい粘度にする。
ケーキ台が綺麗に焼けたので塗りやすい。

     

表面に塗るのはグラズール。いつもこれで手こずる。でも今年は春にオーストリアに行ったので専用のチョコレートがある。
持って帰るときに容器が割れてしまったけど大丈夫。これは電子レンジで温めたらすぐに使えると言うすぐれもの。しかも簡単だけど中身と味は本物。

       


食事を何にしようかと考えた。食べたいものは何かと聞いたけど、任せると言われたので。
それで今までの誕生日のメニューをいろいろ思い出してみた。

このブログを読んでる人は信じられないと言うかもしれないけど、息子は私の作った食事をあんまり食べないです。好き嫌いがとても多いので。
和風のお母さんの味的なものは大抵食べない。体に良さそうなものはたいてい嫌い。コンビニとかジャンキーなものが好きだと思う。
それで誕生日と言ったらピザ、たこ焼き、などジャンキーな外食系が多かった。それをうちで作る(笑) 中学生くらいの時はお願いだからと宅配のピザを取っていたなあ。
その中でも特に印象的だったものを思い出した。あれは今思い出してもすごく美味しかったなと。びっくりするほど。
息子が幼稚園くらいの時だったと思う。

それはハンバーガー。ファストフードの代表選手。これが作ってみたらすごく美味しかったんだった。それにしよう!
ファーストフードって言うけれど、これが作ろうと思ったらどれだけ時間と手間がかかることか!
なるべく自分でつくってみようと考えた。それでもパンは売ってるのが「らしい」から3軒回って見つけて買ってきた。ゴマが付いてるのね。

パティは牛肉ミンチと玉ねぎとパン粉、ナツメグも忘れずにおろして加える。

サルサソースの玉ねぎは少し大きめのさいの目にして、同じく皮を剥いて切ったトマトとグリーンチリ、スダチの果汁と塩を混ぜて作る。

添えるポテトも芋を切って皮付きのまま揚げる。

バンズを軽く焼いて、バターを少し塗る。その上にパティを一枚、少しマスタード、もう一枚パティを重ねてボリュームを出す(男子は肉が多いと嬉しいかなと思って)。
その上に手作りケチャップ、サルサソース、おろしたパルメザンチーズ。レタスたっぷり。そしてゴマ付きのもう一つのバンズを乗せる。分厚い!

       

ちゃんとハンバーガーの味がします。しかもすごく美味しい。大きい口を開けて思い切り食べます。
飲み物はジンジャーエールを用意。これは買った。作った事もあるけど、そこまでしたらやりすぎかなあと。

あと、クラムチャウダーも作っておいた。野菜いっぱい。たっぷりのアサリは砂出しして一回酒蒸しにしてスープを漉して加えた。身は殻から取って加える。

       

もう一つはパティ―を焼いたら砂糖・みりん・醤油の照り焼きのタレを絡める。バンズにまた少しバター。レタス、パティ、手作りマヨネーズ、たっぷりレタス再び。

       

私はバンズが足りなくて自分で焼いた天然酵母パンの薄切りに挟んで食べたけど、これもちゃんとテリヤキバーガーの味がしてた。
うまいよ!めちゃうまい!

これでお腹がいっぱいになったけれども、ケーキも食べないと。
薄く切って食べた。軽く泡立てた生クリームを添える。そしてザッハートルテにはコーヒーが合うので、デカフェのを淹れる。

       

綺麗に美味しく出来た!このケーキは直径が26センチと破格の大きさ。製菓材料専門店で一番大きい型だった。
明日からもっと美味しくなるのがこのケーキ。息子が殆どを食べる予定。

       

スローなスローなファストフードを作る一日。頑張ったなあ楽しかった。
何より息子が大きくなったことが嬉しい。丁寧に料理をするのって振り返って思い出を味わうのにすごく良いと思う。
幸せな気持ちでずっと作業できた。良かった。






Comments (2)
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簡単春巻き

2015-09-29 22:57:33 | 工房working place
工房にて。
この前IKEAで手に入れたテーブルを組み立てる。
結構たいへんだった。ドリルを使ってもネジを締めるのに手こずった。
良い感じです。

       

少し大きい作品に取り掛かっています。
良い感じの帽子が出来そうです。カバンも作っています。

工房でのお昼はいつも簡単だけど美味しく食べれるものをサッと作って食べています。

今日は妹が簡単美味しい春巻きを作ってくれるって。
なんと具が3種類だけ。釜揚げシラス、キャベツ、チーズ。入れて包むだけ。しかも皮を半分にして作るので、倍の個数できる。

       

たくさん出来ました。春巻きはポン酢を付けて食べます。美味しい!さくさくといっぱい食べれる。
それとご飯とみそ汁。しっかり食べて昼からも頑張ろう!

                     
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まあるいまあるい

2015-09-28 21:47:13 | ハンドワーククラブ HandworkClub
ハンドワーククラブにて。

土曜日曜と断酒会で淡路島での一泊研修があったらしい。みなさんお疲れ。
ハンドワークはいつもより少ない人数。
それもまた良し。いつも待ってばかりの人がゆっくりとマンツーマンで指導できたり。

面白い可愛い帽子が出来そうです。楽しみ。

背があまり高くないので、長すぎるジャンバースカートの裾を切ってほど良い長さにする。
すぐに出来る。着てみてあんまり着心地が良いから嬉しくなる。

お疲れだけどとにかくみんなと一緒に居たいので、来て居て話す人たちも。ゆっくりといろんな報告をしてくれる。

そして午後のプログラムが終わるころを見計らってお楽しみを実行する。
昨日の夜に炊いておいた小豆と白玉粉でお月見団子を作る。

白玉粉を捏ねて、丸く形作って茹でる。この形がいつも赤血球みたいだなあと思う。
浮かんでくる様子そのものが満月のよう。たくさんのまんまるお月様。ぷかぷか浮かんでいます。

       

小豆は甘すぎず、ほど良い甘さです。これは買って食べられる甘さじゃない。豆の味がする。
それを出来た団子にかけて食べます。それだけのシンプルなもの。

       

これがこんなに簡単なのに、みんなが一口食べて一瞬動きが止まる。目が輝く。すごく美味しいって。
餅の柔らかさや温度や餡の甘さや柔らかさなどいろいろ絶妙なはず。それが伝わった。良かった。

お茶も飲んでほっこりとする。いい気分。お月様見えないけど、お月見した気分です。

早めに片づけて時間通りに終わった。



仕事が終わって前から聞いてて行きたいと思っていたところに向かう。
ヴェアルセと言うお店。なんと行って見たらクリニックのすぐ近くでした。
北欧の手仕事の道具や糸などを集めたお店です。
オンラインショップもあります。

編みフェルト用の毛糸がなかなか魅力的。
主にエストニアとデンマークの糸があるそう。

       

他に北欧の小物がいろいろ。このショールピン欲しい!

       

編みフェルトのバッグの見本。しっかりとしていて使えそう。

       

キットも売っています。

       

いろいろ出して見せて貰って楽しかった。またゆっくりと時間を取って行きたいなあと思う。
マフラーのキットが欲しいので注文をして帰った。



この前から試していた豆乳グルグルヨーグルト。
初めのは洗っていない玄米を少しの豆乳の中に入れて発酵させた。それが出来たらサラサラでシュワシュワで炭酸飲料みたいなの。
それはそれでとっても美味しくて飲んでは足して飲んでいます。
それともう一つ、玄米を軽く洗って一晩ひたひたの水に浸けて発芽しかけたものの水分を取ってそこに豆乳を入れたもの。
一晩で固まった。ちゃんとヨーグルトになりました。感動!しかもあっさりして美味しい。

       

これがミカンの種やブドウの皮などいろいろなもので出来るらしい。楽しすぎる!
この豆乳ヨーグルトと天然酵母パンを毎日食べているせいか、昨日鍼灸の先生に「お腹がいつもより柔らかいです。」と言われた。
お腹の環境が整ってるのかも。良いなあ。
続けてやって行こう。
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夢叶う 二つ

2015-09-27 21:17:08 | 暮らし Daily life
ずっと前から欲しいと思っていた。
そしてしばらく前から本気で探していた。
作業机。

工房には今、よくある会議室用の長机が一つ。それでいろいろ作っているんだけど、大きなものを作ろうと思ったら幅が足りない。
これから大物に取り掛かろうと思っているので、どうしても机が要る。

フェルト作業用の机。これがなかなかくせもの。
みんな探してると思う。

何しろ強くないといけない。
板は水に強く、摩擦にも剥げなくて傷がつきにくいもの。
そして何より足がしっかりとしている事。とにかく揺らすのでそれに耐えるものでないと。たぶんその揺らし方は尋常じゃないと思う。
フェルト制作を頻繁にすることで発達した私の胸筋とあらゆる腕の筋肉がそれを物語っている。
作業には高さが80cmくらいの高めのが良い。普通の机の高さだと低いので、腰を痛める元になる。

これがなかなかない。ほんとにない。
いろんな先生たちの工房を観て来たけれど、満足の行く机で出来ていると言える人はいなかったんじゃないかと思う。

今回ももう一つ会議室用の机を買って、それで済まそうと思っていた。
それでコーナンに行った。2軒も。でもどちらにもちょうどなかった。
いつもはあるらしい。

それでニトリに行った。
高さや大きさは良いのがあるんだけど、丈夫と言う面で合格のものがなかった。キッチン用のカウンターで良さそうなのがあったけど、とっても高い。
そしてそんなにいろいろ引きだしとかは要らない。

諦めてその日は帰った。そして今朝。どうしても諦めきれなくて、最後の砦、IKEAへ。
私は今までいつか工房が出来た時用に作業机の下見をいろんなところでしてきて、IKEAにあったと思ったので。
IKEAの製品はとにかく丈夫だからきっと見つかる。

それで目当ての売り場に直行していろいろとしっかりと観る。
始めは今一つのしか見つからずに、どうしようかと思ったけれど、それこそ作業机のコーナーで見つけた。
ドリルのコードを収納するパーツが付けられるくらい作業に適している机として売っていた。
これだ!
板とフレームと足をそれぞれで買って自分で組み立てると言う方式。それぞれが低価格なので、全部合わせても予算内に収まる。
素晴らしい!

見つかってほんとうに良かったなあと心から思った。嬉しくて仕方がない。
私が求めていた条件を全部クリアしています。高さの調節もできる。そう、高さで言ったら理想以上。低くも出来る。
後は工房で組み立てて使ってみるだけ。うまく組み立てられますように!使えますように!

それにしても、いろいろな店で、いちいち机に体重をかけたり揺らしてみたりして、売り場の人に嫌がられたと思う。
そしてそんな客いないと思う。こんな机の使い方。


その後はいろいろと興味があるものを観て、この前来たカタログで欲しかったものを探して手に入れた。

いつものチョコレートなどはもちろんだけど、今日の一番の目当てはスパイスミル。
乳鉢とすりこ木です。元々二つ持っている。一つは羊毛の店で買ったインド製の白い大理石の、それは少し小さい。もう一つはスリランカからの金属もの。
それでもその二つよりきっと良いと思われる、今日の品物。
大きさも白いのより大きくて、なんと上下両方が乳鉢になっていて量や使い方で使い分ける事が出来る。
乳棒も両端が別に使えるようになっているすぐれもの。

       

これだけ重いものを海外に行った時に持って帰ることはなかなか出来ない。
それにこれは高くなかった。1900円くらい。
IKEAの人、ありがとう!これは本当に価値があります。

ずーっとずーっと欲しかった理想の机とスパイスミルに出会えて、今日はほんとうにラッキーだった。
良かった~!

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オーブンと発酵の一日

2015-09-26 23:21:16 | 食べ物 Eat
久しぶりに一日何も予定がない日。
そんな日にやりたかったことと言えば、料理。
気候も良い。

捏ねない天然酵母のパンを作ってみたいと思ってたので、普通のと並行して作る事にする。
分量を量って、容器に入れて、

       

あとはスプーンでかき混ぜるだけ。粉っぽさがなくなったらそれで良い。あっけないくらいの簡単さ。
いつものより種が多くて水も多い。5時間くらい置いておく。

       

そうしたらこんなに膨らんでた。捏ねてなくてもちゃんと膨らむんだなあ。

       

生地の端を持ち上げるようにして被せると言うのを繰り返す。それでもうクッキングシートの上に置いてもう一回15分くらい発酵させたら焼ける。

こんなパンになりました。形があんまりだけど、ちゃんとパンになっている。

       

切ってみても断面もきれい。

       

少し味見。薄く切って手作りバジルペーストと山羊のフロマージュ・フレと滋賀県のサラミを乗せる。
柔らかい!味も芳ばしくて美味しい!素晴らしいなあ。

       

Cpicon こねないパン★ホシノ天然酵母 by epochのパン">作り方はここです。

オーブン仕事の時はまとめてするのが良い。電気代の節約になります。
大草原の小さな家と言う話の中でも、一週間でオーブンを使う日が決まっていて、まとめてパンやケーキを焼いていたのを思い出す。

ちょうど紅玉りんごが安かったので買っておいた。それでアップルシュトゥルーデル。

       

少し経って落ち着いてから食べます。切ってみて気付いた。レーズンを入れ忘れた。
それでも十分甘くておいしい。酸っぱさが後を引く、どんどん食べたくなる。

       

ついでに準備していたグラノーラも焼いた。息子の栄養になる。

       

もちろんいつものパンも焼いたので今はたくさんパンがあります。

後、発酵仕事の事。
塩麹が随分良い感じです。もう少しずつ使ってるけど、もうちょっと待とう。
塩麹を使った重ね煮がとっても美味しいし体に良いと思う。いろんな野菜を上からなってる順に蓋付きのフライパンに重ねて置いて、あったら鶏肉とか豚肉も置いて
塩麹を少しまぶす。蓋をして弱めの中火で少し時間をかけて加熱して行くとできる。もう後の調味料は要らないくらい。時々ポン酢か柑橘の汁をかける。

       

あと、豆乳グルグルヨーグルトと言うのに興味があってやってみた。
玄米を少しの豆乳に入れて、玄米についている乳酸菌でヨーグルトにすると言うもの。
Facebookで「TGG豆乳ヨーグルト同好会」で調べたら、いろいろ書いてあるのでわかります。

それをやってみてるけど、今のは固まらないでサラサラ。しかもシュワシュワ泡が立っています。
それがサイダーみたいでなんだか美味しい。毎日少しずつ飲んで、また豆乳を足して作っています。
固まるのが作ってみたいので、もう一回始めからもう一つ作っている。今度は玄米を少し水に浸けて発芽させてみようと思ってやっています。

       


今日は頑張ったなあ。満月が近いから元気か?何かのスイッチが入ったみたい。
思い切っていろいろやりたかったこと出来て良かった、スッキリした!
美味しいものたくさんある。嬉しい。
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すだち

2015-09-25 22:23:54 | 食べ物 Eat
実家から大量にやってきたスダチ。
このままでは使いきれないので、果汁を絞った。
半分に切って絞り器で絞る。
まずは黄色く熟したもの。

       

そして青いままの

       

小さな瓶に入れて冷蔵庫保存。
ジップロックに入れて薄くして冷凍したら少しずつ割って使えるかもなあと思う。
今日は途中まで、また明日続きしよう。
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羊の季節到来

2015-09-24 20:50:30 | 工房working place
工房にて。

この前作ったスケジュール帳カバーに金具など着けて仕上げる。
留め具はこのところずっとこはぜです。これが私たちの作品の特徴。どの作品にも留める所には使っています。

       

綺麗にアイロンも当てて、仕上がった。無印良品のスケジュール帳にぴったりの大きさです。
来年のも買わないと。
元のより少しぶ厚くなって収納にはカサ高くなったけど、まあ試しに使ってみよう。

       

もくもくと素材作り。ひたすらドラムカーダーを回す。
腕を廻し過ぎて、肘の関節が痛くなってきたので良くないと思ってやめた。少しずつしないとな。

時間があったので、どうしようかと考えていたら手がかってに動いていろいろ作業を始めた。
紡ぎ車でまず梳毛に紡ぐ。
そして今度は紡毛に紡ぎたくなる。
それからほぐした羊毛を観て、そのまま伸ばしながら編んだらどんな感じだろう?って考えだしたらもう手が動き始めた。

       

楽しい!これだけ涼しくなったら羊毛触りたくなる。遊びたくなる。
もっと紡ぎたいな。
これから本番。


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夢カフェとマグリット

2015-09-23 21:08:01 | 旅 Journey
甥っ子と「マグリット展一緒に行こうね!」と話したその日に、友人から同じ展覧会に誘われた。
それで甥っ子と約束したのもそれだと言うと、一緒に行こうと言ってくれた。
それで不思議な3人連れで行く事に。

それに合わせて友人は素敵なカフェでのランチとお茶を企画してくれていた。
ワクワクしながら電車に乗る。

京都河原町で降りて歩いて行った。京都で最も古いカフェだそう。

       

ちょうど今日はそのカフェの誕生日だったらしく記念のクッキーを貰った。なんとなんと81歳。

       

私はハムチーズトーストとティーオレ。

       

私はあまり喫茶店を利用することがないのでわからなかったけど、こんな素敵な所はないなあと実感した。
店構えからして古びた中に趣があって美しい。
その上に店内の内装や家具なども落ち着いた気持ちの良いもの。観てて心が膨らみ安らぐものばかり。
ステンドグラスの光にも感動する。

       

お店のウェイトレスの服装も昭和の美しい青いワンピース。出てくる食器もメニューによって変えてある。その憎さ。
パンの厚みから使うハムの質。カトラリーの繊細さなど、いちいち気持ちがしっかり入っている事に心を動かされる。

店の中の空気は琥珀色。初めて来たのに居るだけで落ち着く。
一緒に行った甥っ子もいろいろ気に入ったらしく写真に撮ったりして観ている。店にある絵もとても好きだって。
食べ物も美味しく、全部残さず食べていた。

しばらくゆっくりしてから席を立つ。そして美術館へ。
マグリット、あんまり知らないなあと思っていたけれど、結構教科書に載ってる絵を描いてる人だった。ベルギー人。
「大家族」って言うのと「不穏な天気」と言うのが載ってたと思う。私は美術の資料集大好きだったので、何回もたくさん観てたので覚えてる。

子どもの頃に母親が自殺したと言う経験があるらしい。そんな事も空虚で無機質な画風に現れているのかも。
良く出てくるのが、青空。青空に雲の絵の題が「呪い」だったりして「なんで?」って思わされる。
岩も良く出てくる。重くて硬い。
あと球が半分に切れてるものやろうそく立てみたいな柱も良く出てくる。
不思議だなあと思わせといて、その意味はあんまり分からない。

       

説明を聞いたら、なるほどと思うものもあるけど。
甥っ子が「男の人が降ってるよ!」と言って観た絵がほんとにそうだった。山高帽の人がたくさん。
実は一人一人違う個性のある人なんだけど、同じような服を着ている事で同じ人だと思われがちなんだって作者が言ってたらしい。
降ってるような浮いてるような人々。

全体に寂しい感じのする絵が多かったなあと。

そんな展覧会だったけど、甥っ子はどんなに混んで並んでいてもちゃんと待って、どの絵も丁寧に敬意をもってじっくりと観ていた。
その姿や見方が私が見ても美しいなと。
いろいろな彼の言葉がまた私に気付かせてくれた。
視点が鋭くて的確。
あの人は本当にすごい人だなあとまだ9歳なのに。

しっかりと全部の作品を観て、満足して出て来た。「おもしろかった~!」と甥っ子。
私も面白かった。
友達もゆっくり観てた。

もう一つのルーブル美術館展は入るだけでも長蛇の列。こっちで良かったなと。

観る感覚を刺激されたあとはまた河原町に向かって次のカフェへ。ここも外観からして凝っている。歴史を感じる。

       

中はブルーの光がほのかに広がってて、水の底にいるような静けさを感じる。オレンジの光も合わせて点っているので寒さは感じない。

       

注文したのは色鮮やかなゼリーの入った飲み物。これがなんとも美しい。
味は特別に変化はないんだけど、この飲み物を観ただけで、非日常のうららかな淡い乙女の気持ちになるのだから大したものだと思う。
これは普通の飲み物じゃないなあと飲みながら思う。夢のよう。きっと魔法で出来てるんじゃないかと。

       

白いヨーグルトの中でもその色彩が映える。

       

ここもメニューもメニューの置く所も丁寧に手で作られた美しい形。

       

私の今日の収穫は喫茶店についての考察。
人を心地よくゆったりとさせようとして行った究極の形が喫茶店かと。
こんなにも細部に渡って「ひとごこち着く」時間の質にこだわっている場所はないと思う。
素敵なカフェ。長年培われたもてなしの究極の形。これからも訪れてみたいと思う。














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韋駄天家庭料理人

2015-09-22 20:42:08 | 食べ物 Eat
長いシルバーウィークの一日。
私たちも時間があって娘も休みと言う。彼女はこのところ仕事が忙しく休みもあまりとれてないらしい。それで応援の宅配便を贈ろうかと思っていたけれど、せっかくだし会いたいからデリバリーすることにした。

人呼んで(誰も呼んでない、自分で考えたけど)韋駄天家庭料理人。
特に足が速い訳ではないけれど、日本中世界中どこへでも出かけて、日本はもちろん世界の友人から習った家庭料理を作ることが私のライフワークであるとこの頃気付いてきたので。韋駄天は「夜は短しあるけよ乙女」(森見登美彦著)の韋駄天こたつより拝借。神出鬼没に移動し現れると言う意味から。

出動です。


朝起きて、まず昼ごはんのチャンチャン焼きの仕込み。生鮭を甘味噌に漬けこむ。キャベツを一口大に切って舞茸をほぐしてビニール袋に入れておく。出発まで冷蔵庫へ。

それから水餃子の皮を捏ねてビニールに包んでおく。
具も全部刻んで混ぜてタッパーに入れる。具は鶏ミンチ、白ネギ、ニンジン、キノコ、ニンニク・生姜。この前、内モンゴル出身の友達に教えて貰ったもの。
たれも作って置く。ニンニク薄切りに唐辛子、醤油と香酢を瓶に入れる。
そして出発。

高速が混んでいる予報。それで覚悟して出かけたけど、思ったよりは早く着く。
それですぐにお昼に。
鍋に材料を入れて加熱するだけですぐに出来る。火が通ったら最後にバターと醤油を入れて仕上げる。

思った通り、娘が好きな味だった。良かった。


しばらく休憩して、水餃子作りに。
皮の生地を切って丸く伸ばしてたくさん作る。
そして具を包んで行く。包んだそばから皿に乗せて冷凍庫へ。凍ったらぽろぽろ取ってジップロックで保存。

作りながら娘とゆっくり話す。いろいろ大変な事など。ゆっくりと娘と話せる時間は私にとって大切。いつも不足している。
こうやってちまちまと皮を伸ばして具を詰める作業をしながらしゃべるのは良い感じ。

全部で70個以上も包んだと思う。最後の一群をそのまま多めのお湯で茹でて食べる。
あっさりとしていて美味しい。
ゆっくりとほっこりとして、じゃあねと言って帰途につく。

駐車場までの道にお寺があった。その手水鉢に美しい藻が生えていた。

       

そして彼岸花。ひんやりとした空気とこの花は日本人の細胞に浸みこんでいる季節感。

       

また混んでいる高速を通ってゆったりと帰る。
またご飯作りに行こうと思う。誰よりも何よりも私の家庭料理を産まれた時から食べて来て、体力と気力が下降気味の時はそれを必要とする人だから。
またね~!

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朝のぬくぬくとうがんスープ

2015-09-21 09:48:18 | 食べ物 Eat
この前、甲賀の友達のうちで作ったのが美味しかったので、作りたいなと。
とうがんのスープ。

でもスーパーで見たら、ホタテの缶詰が小さいの一つ400円。
そこで考えた。同じ魚介の旨味を使って別の素材でできないかな?と。
売り場を見てみたらアサリが1パック200円くらいだった。これにしようと。
帰ってアサリを塩水に浸けて砂抜き。
次の朝起きて作った。

アサリを水に入れて火にかける。
沸騰して貝が開いたらざるで漉す。
とうがんは種を取り皮をむいてフードプロセッサーで滑らかに。それをさっき取ったスープに入れて加熱。
少しホタテのだしの素を加える。
貝は身を取り出して鍋に戻す。
塩コショウ、少し醤油で味を調えて、薄めに片栗でとろみをつけて出来上がり。



滋養のある休日の朝にぴったりなスープが出来た。
これからの季節、少し生姜を入れても良いかもしれない。
おいしいなぁ。また作ろう。

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