マハティールさんの奇蹟のカムバックは、3月18日、第 1368回の「フンセンはどこまで腐っているのか?」で、取り上げたフンセンの中国への売国などで、御自分が愛国心を持って築き上げてきたマレーシアが壊されることを許す訳に行かないと考えて、4月30日、第 1411回の「★ マハティールさんが立ち上がった背景」で、取り上げたように命を懸けて立ち上がった本物の愛国心が国民を動かしたのじゃないでしょうか。
それに比べて、安倍さんを応援しようとしない日本人は完全に劣化しきっているのかも。
そのカムバックを何時もの産経抄が書いてくれています。只し、マハティールさんの覚悟を政治の世界が楽園だと言うのは失礼じゃないでしょうか。これは受け入れられません。
産経ニュースより 2018.5.11
【産 経抄】
新天地で第二の人生を謳歌(おうか)するシニア世代の姿を描いた『人生の楽園』(テレビ朝日系列)という人気番組があ る。マ レーシアで長く首相の座にあったマハティール氏も、そんな余生を夢見た日があったのか。
▼もともと1961年に初めて訪れて以来、日本の大ファンである。公式訪問のほか、北海道から沖縄まで、プライベート で訪れた 地は数知れない。食べ物では、「日本のパンが世界一おいしい」と評価していた。首相退任後80歳で挑戦したのが、日本風のパン作 りである。
▼生まれ故郷に近い北部のランカウイ島に開店したパン店の名は、「ザ・ローフ」。あんパンやクリームパンが人気だっ た。しか し、マハティール氏にとっての楽園は、やはり政治の世界にしかなかったようだ。今年4月、国内で展開していた12店全てをたたん だ。
▼2年前に与党と決別していたマハティール氏が、野党連合を率いて再び政権の座につくためである。9日に投開票された 連邦下院 選で、議席の過半数を獲得し、57年の独立以来、初の政権交代が実現した。92歳のマハティール氏が、首相に返り咲くことになっ た。
▼かつて22年間に及んだ長期政権のスローガンは、「ルック・イースト(東方)」だった。戦後、奇跡的な復興を遂げた 「日本に 学べ」と、国民を叱咤(しった)激励し経済発展をもたらした。もっとも今、東方といえば、経済大国となった中国を指す。マハ ティール氏は、巨額のインフラ投資に依存して、中国一辺倒となったナジブ前首相の外交政策を批判していた。
▼とはいえ中国を含めた全方位の外交をめざす、マハティール氏の前途も厳しいものになりそうだ。せめて来日の折には、 お気に入 りのパンを心ゆくまで堪能してもらいたい。
日本が、やるべきことは、パンを堪能して貰うのじゃなく、このマハティールさんの覚悟を全面的にバックアップして、中国を叩き潰すことでしょう。これ程のチャンスは二度とないでしょう。
高山正之さんが、最初にこの奇蹟に触れてくれ、特亜3国を何時もの辛口で語ってくれています。
何時もの宮崎さんも、この奇蹟が近隣国に波及することを書いてくれています。
宮崎正弘の国際ニュース・ 早読みより 平成30年(2018年)5月12日(土曜日) 通巻第5699号
民主化ドミノ、マレーシアからタイ、シンガポールへ広がるか
マハティール政権、はやくも始動。ナジブ前首相の出国を足止め
奇跡のカムバック、92歳のマハティール元首相が返り咲き、国王の認証式を終えた後、ただちに組閣に入った。
高齢のマハティールは出来るだけ早くアンワル元首相に権力を禅譲する腹づもりと言われるが、まずは獄中の彼に恩赦を与える必要がある。
アジアタイムズ、ストレートタイムズ、サウスチャイナ・モーニングポストなどは「国王が承認しており、数日以内に釈放になる」との観測記事を流している。
しかし釈放されても、アンワルには議席がないため、議員に返り咲くには補選もしくは次の選挙を経なければならない。
そこで、マハティールは事実上のナンバーツーであるワンアジザ女史を、当面「副首相」ポストにあて、アンワルの復帰に備える。ワンアジザはアンワル元首相の妻、かつてはマハティールの政敵だが、野党連合の中核である「人民正義党」を率いた。
さて大差で敗れた与党。ナジブ前首相は特別機で5月12日早朝にインドネシアへ出国しようとしていた。マハティール首相は、ナジブ首相を汚職で起訴する姿勢を見せており、ただちに禁足令を命じた。
マハティールのカムバックに一番慌てたのは中国であり、親中路線のナジブが勝利と踏んできただけに落胆は隠せない。つぎに周章狼狽したのは、じつはシンガポールである。リー一族の専政体制にあるシンガポールでは言論の自由をもとめる若者等の抗議行動が起きており、「民主化」を要求している。
この民主化ドミノは次にタイとカンボジアへ波及するだろう。
一党独裁のラオス、ベトナムはますます警戒を強めるというのがマレーシア総選挙後の東南アジアの構造となってきた。
安倍さんのダイヤモンド構想にも、大きな力になるはずです。ここで、日本が傍観するようでは、日本も終わりでしょう。世界からも見捨てられるのじゃないでしょうか。
日本にとっての最大のチャンスをみすみす見逃せば日本の未来がないことだけは確かでしょう。