明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



コーナンで買い物をしていると『貝の穴に河童の居る事』を見てくれた知人から電話をもらった。細かい表現は忘れたが、要はこの作品が、孤独の中で成した成果であることが物凄く伝わってきた。というのである。私はドリルの歯やペンチなどが入った買い物かごをぶら下げており、意外な評に虚をつかれてしまった。好色で自分勝手な河童がジタバタする作品に対して、そんな意見を訊くとは思ってもみなかった。 確かに男は人が見ていないところで何をしているかが肝心である。と常日頃考えているが、しかしそれは、人に見せているところなどロクなものではなく、閉じこもって一人成した結果に肝心なものがなかったら、私など話にならないのであるから当然のことである。氏は長年私がしてきたことを、ずっと見てきてくれている上で、そう感じてくれたのであろう。知り合いの若いアーティストに伝えたくて一冊送ったと聞いた。少々照れくさかったが、そんな見方をしてくれる人がいる、というのは嬉しいことである。 「後は選り好みしてないで嫁さん見つけることですね。」 ガムテープと紙ヤスリ買ってとっとと帰ろう。

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