明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



旧作の中から江戸川乱歩を3カット。エドガー・アラン・ポーを3カットを予定しているが、今のところ用意できたのが2カットづつである。ネガ用のデータを制作したいところだが、 10年ぶりのプリントだというのにまだ1点もオイルプリント化していない。グループ展が迫っているのにあまりにも危険である。麻布十番の田村写真に向かう。 画用紙に塗布したゼラチンは室温が高いと溶け出し、絵の具をブラシで叩くとダメージを受ける。そこで室温を下げた中でのプリントである。昔の人は階調の幅を出すために明部、中間部、暗部の3枚のネガを作り、転写する場合もあったが、私の場合、性格的に集中力を保ったまま一度にやりたいので、ゼラチンを厚くひく工夫をした。よって前述の理由から制作は冬季に限っていたが、今回はこんな時期である。焼付け時間、プリント中に度々冷蔵庫に入れる、など試してみた、一枚プリントするのに2時間くらいかかったが、こういう場合はこうする。など感覚が蘇ってきた。ひたすら祈りながらのプリントは10年前と変わりがない。

※世田谷文学館にて展示中

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