6時に『山の上ホテル』呼びかけ人 高橋睦郎 細江英公 巌谷國士 四谷シモン 川本三郎 平出隆 あれは鎌倉での何回忌の時だったろうか、法要に参加せずホテルの会だけに参加しようと出かけたら係の人に「まだ間に合います」。おそらくその日、日本で最も濃い人達の注視の中最後に焼香をするという、悪夢のような経験をしたので本日は早めに。 澁澤龍彦の死。その日会ったこともないのに呆然として30分間座り込んだのを覚えている。私の人形制作と澁澤は無関係ではあったが、いずれは作品を見てもらいたいと思っていた。その後、澁澤邸で撮影する機会も訪れ、作家シリーズを早く思いついていればと悔やんだ。 カメラを持っていったが、何処向けても有名文学者や、しまいには“昇り竜のお銀”までがファインダー内を横切ってしまう。私は気付いていない人を勝手に撮ることができない性格なので、ちゃんと撮れたのは四谷シモンさんと挨拶中の麿赤児と四方田犬彦と人々の後頭部のみ。1983年に日本TVの『美の世界・アートナウ 』に出演した時、司会をされていた榎本了壱さんに、あれ以来のご挨拶。アシスタントはマリアンであった。 地元に帰りT千穂に寄ると、いつもの顔。さきほどとのギャップに疲労がどっと押し寄せる。
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