明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



何故だか判らないが團十郎に限って、なんでこんなに大きく作ったのか。顔だけでも10センチくらいある。九代目團十郎の最初の印象は、外国人作家の石版画だったはずで、何の演目だか刺青のような襦袢を着ており、こんな顔の長い人間がいるわけがない、日本人をデフォルメしやがって。と思った。 深川江戸資料館で歌舞伎のイベントがあるので、貸し出した展示品の記念撮影かねて、制作中の長い顔を持って出かける。 途中からだったが、歌舞伎の衣装や化粧の解説、面白かったのは見得や立ち回りの実演であった。主役の動きは少なくても脇役が動いて主役を引き立たせる。私は人形と人間を共演させるが、人形は関節があってポーズを変えられる訳ではないので、その分人間に動いてもらい、主役の人形の動きの無さを補佐してもらっている。同じようなことかもしれない。 貸し出したのは掛け軸や色紙が10数点と瓦だったが、海老様こと11代目團十郎の高麗蔵時代のサイン入りブロマイドが、カッコ良いと思ったのだが展示していなかった。
初代市川左團次と九代目團十郎。これに五代目尾上菊五郎があれば『團菊左』となるのだが。
手前が歌舞伎座震災の修復時、もしくはそれ以前の瓦
九代目の河原崎権十郎時代の色紙。九代目完成の暁には、ここに収まる予定。



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