明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



蛸の足一本追加する。完成したといいながら、例によって諦めが悪いが、明らかに昨日、一昨日より良くなっている。外で飲んでいても、今うちにいて作っていたら、もっと良くなっていたかもしれない、と思ってしまう。しかし、ここをこうしようなんていうのは、まさに閃きであり、作っていなければ逃してしまう。 顔の部分をこちらに向ける。これまでは横向きだったのだが、ヌメリがないこともあり、鼻が何本もある象の化け物じみており、もう少し蛸らしくしようと角度を加えた、蛸の形、質感から、切り貼りしても目立たないのでそんなことができる。 北斎は身長が180センチもあったそうで、そう考えると、この蛸は260センチ、100キロはありそうである。そんな大蛸に襲われながらも画帳を奪われないよう抵抗し、筆も離さず。着せる着物も完成し着彩の後、頭部を合成すれば完成となる。同時に立ち姿の北斎の制作を再開する。

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