明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



16年の深川江戸資料館の個展『石塚公昭の世界』では、現在展示できる作品をとにかくできるだけ、かき集めようとした試みで、始まってからも一点でも多く、と手を加える有り様であった。その時、今までになく広い会場で、限りある命でもあるし、今までのように、行き当たりばったり、浮かんだと行っては、目の前にぶら下がったパンにただ手を伸ばすようにしていてはいけないのではないか、と。考えたのであったが、被写体から陰影を取り去って、というアイデアが浮かんでしまい、せっかく殊勝な考えに至ったのにも関わらず。私の大リーグボール3号だ、などとはしゃいだあげくに一年で個展を開いてしまったのは、ついこの間である。、バレエを一度見ただけて2002年に、天才バレエダンサー、ニジンスキーによる個展を開いてしまった。あんな暴挙は今ではとてもではないが、なんていっていたのに、まったく相変わらずで何も変わっていない。幼稚園児の頃、母の実家から50メートルの所に佃の渡しの渡船場があり、良く祖父と往復した。台風で幼稚園が休みの日、渡し船を描いていた。煙突にあそこと同じマークが着いていた、と母が止めるも聞かず嵐の中、マンホールの東京都のマークを見にいった。こんな私に、手を打つなら今のうちだ、と不安な母は、妙な施設に連れていったり色々手を尽くしたのであろう。今となっては努力を無駄にしてしまって申し訳ない気もするが、生まれつきのことは私にはなんの責任もない。 リコーの個展は、私の大リーグボール1号と2号による作品が並んでいる。今度こそ客観的になろうと、粘土を注文するのを我慢している。だがそろそろ限界が来ていて、作りたくてイライラし始めている。今まで飲めなかったコーヒーの、会場のエスプレッソの沈静効果を期待している。明日金曜日も在廊を予定。平井憲太郎×山前譲トークショーは8月25日(土)となりました。お申し込みは下記まで。

石塚公昭幻想写真展-生き続ける作家たち- 2018年7月25日(水)~9月2日(日)(火休)

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『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載9回『牡丹灯籠 木場のお露』

展評銀座青木画廊『ピクトリアリズムⅢ』


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