明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



会場に向かっていると母のいるホームの担当者から、多少熱があり、ついこの間退院したばかりの病院に逆戻りと聞いた。そういえば、ガラガラ声をしていた。本人は喋り過ぎたといっていたのだが。母は風邪で寝込むことはなく、子供の頃二人して布団を並べて寝込んだ記憶があることはあったのだが。今月10日で89歳になった、肺炎が心配である。明日は会場が休みだし、手続きもあり行くことにする。 会場で取材を受ける。たまたま乱歩好きな方であった。 インタビューを受けながら、ついこの間までやっていた陰影を消す手法について思い出した。日本人は何故陰影を描いてこなかったか、私には良く判らないが、浮世絵、初期の日本画の大胆な自由さは、陰影がないからこそであろう。私は随分ジタバタしたが、立体を作るということは陰影を作り出すことに他ならず、つまり被写体の制作者と撮影者が同一というところがドタバタの原因であった。しかし矛盾の狭間で葛藤できるのも、両方やっているからこそである。お陰で眉間にレンズを向ける、理想としている念写に近づくことができている。本来写真とは、自分の外側にレンズを向けるものだが、それだと私には、やれてせいぜい比喩的表現であろう。

平井憲太郎×山前譲トークショーは8月25日(土)となりました。お申し込みは下記まで。
石塚公昭幻想写真展-生き続ける作家たち- 2018年7月25日(水)~9月2日(日)(火休)

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『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載9回『牡丹灯籠 木場のお露』

展評銀座青木画廊『ピクトリアリズムⅢ』



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