明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



今回も飯沢耕太郎さんに来ていただいた。写真の素人なのに神田の古書街や薬品問屋に通ってはオイルプリントの解明に励んだのは1991年からである。写真など興味がないはずの私が本業そっちのけで何をやってる、と周囲を心配させたものだが、一番ハラハラしていたのは私であった。しかし止められない。幼稚園児の時、佃の渡し船を描くため母が止めるのも訊かず嵐の中マンホールの東京都のマークを見に行った。あの状態であった。当時参考文献として、現行で入手できたのが飯沢さんの『「芸術写真」とその時代』筑摩書房。しかし、ようやくオイルプリントを観ていただいたのは2015年の『ピクトリアリズム展Ⅱ』である。以来毎回観ていただいているが、今回、それ以前に制作していた時代の作品を披露する機会を得た。特にお会いしたかったのは、前回の『ピクトリアリズムⅢ』で制作した、陰影を出ないように撮影する最新の手法に何か名前を付けていただけないか、ということがあった。私はこんな時、『名月赤城山撮法』はともかく、何をスカしたこといっていやがる、と思われるのではないかと気にしてしまう。それならばいっそ誰かに、と思った場合、飯沢さんしか浮かばなかった。どうやら暇な時にでも考えていただけそうである。 その後、ギター、ウクレレ制作者、ソングバードの遠藤さんと白石“雑巾がけ”ちえこさんと久しぶりに旧交を暖める。前半は遠藤さんの健康に対する心がけを拝聴することとなり、ダメ出しをいただくことに。
明日はトークショーを東雅夫さんと行うことになっている。以前一度過酷なトークショーに登壇したことがあるし、文学のことは東さんにお任せして、人形制作や撮影のことについて何かお話できれば良いのだが。

平井憲太郎×山前譲トークショーは8月25日(土)となりました。お申し込みは下記まで。
石塚公昭幻想写真展-生き続ける作家たち- 2018年7月25日(水)~9月2日(日)(火休)

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『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載9回『牡丹灯籠 木場のお露』



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