明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



来年、久々に人形とカメラを手持ちの“名月赤城山撮法”を炸裂させる機会がありそうである。縁のある土地で人物を撮るのは愉快である。『帰って参りました』。と唱えながら撮影するのは私ならではであろう。今ではスマホを手に誰でもやっているというのは、ぬいぐるみなどの場合で、人形を人間大に見立ててということは少ないかもしれない。これにはコツがある。手前に持ってくれば人間のように大きくは写るが、そこに居るようにするには、角度が大事であり、そこを間違えると地面にめり込んでいたり、脚立に乗っているかのようになってしまう。何も人形に限らず、人間の合成でもしばしば見受けられる。いったいどこに立っているんた、ということが多いが、見ている人には判るものである。背景と主役の角度は重要である。それとムードを出したいがために、絞りを開け、ボカシたくなるが、これにより、対象が小さな物であることが判ってしまう。背景とのバランスを意識して、あくまで人間を撮影しているつもりにならなければならない。というわけで、まことを写すという写真という言葉にを嫌って文句ばかりいいながら、こういう場合にはこう写り、こういう時はこうボケる、という写真の写り方に対する既存のイメージを利用していたのは私なのであった。
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2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』 youtube



『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載10回『劇場の永井荷風』


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