明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



久しぶりに三脚も立てず、人形もカメラも手持ちで、現場の光で撮る『名月赤城山撮法』作品を見ていて、最近始めた手法、カメラに三脚、陰影を排除し、被写体をバラバラに撮影し、配する日本画調ピクトリアリズム法は、20年かけて、まるでネガ・ポジのような見事なくらい真反対の手法に至ったのだな、と思った。行き当たりばったりのつもりが、良くできた話である。光と影の扱いについて、矛盾を良しとせず、昨年無理をして判った。どちらも私である。この全く違う手法を並列に並べての個展をいずれ開くことになるだろう。共通するのは被写体だけ。 猛暑には参ったが、一月ちょっとという開催のおかげで三回も来てくれた方々もいた。本日も自分の趣味にラインナップがドンピシャだという方がみえたが、そういう方は決まって女性である。 地元に帰るとアクセサリーを作る18からの友人から門前仲町のスナックに呼び出される。くたびれて、普通はいかないが、谷崎潤一郎作品に出てもらえたらと考えていた女性と一緒だというので出かけ騒音の中、どんなことをしたいか説明する。考えてみると、中学の時に夢中になったのが乱歩と谷崎であったが、谷崎はイメージとして作っただけで、具体的な小説をテーマに作ったことがあまりない。これが心残りであった。引き受けてもらえるかは後日。あと二人はなんとかしたいところなのだが。 リコーイメージングの個展は明日最終日である。注意頂きたいのは4時終了ということである。今日は毎回来てくれる元気なおばあさんに色々質問され楽しかった。明日はできるだけお答えしようと思っている。それにしても最終日前日、しばらくぶりに窓を閉めて寝るという皮肉。

石塚公昭幻想写真展-生き続ける作家たち- 2018年7月25日(水)~9月2日(日)
森鴎外 夏目漱石 樋口一葉 永井荷風 江戸川乱歩 谷崎潤一郎宮沢賢治 村山槐多 稲垣足穂 太宰治 松本清張 中井英夫 三島由紀夫 澁澤龍彦 寺山修司 
新HP
旧HP

2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』 youtube


本日25日発行
『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載10回『劇場の永井荷風』


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