明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



コーナンに電気コード等買いに行く。そこへ牡丹灯籠で、娘のお露の横でお米や、『貝の穴に河童の居る事』でおどりの師匠役をやってくれたT屋のかみさんから電話。お寺がすぐ近くなのでお参りついでにホームにいる母の顔を見に行ってくれたらしい。有難いことである。「若くなったんじゃない?」とお世辞をいうから、調子に乗るから止めて、といったが遅かった。案の定母木に登る。ホームのスタッフは、おだてておけば木に登って降りて来ないから、扱いは楽ではないだろうか。身内の介護に多少でも関わると、きれいごとではすまされないが、私も母も怒りが持続しない、という共通点があるから、喧嘩しようとすぐ収まってしまう。怒りをぶちまけてのことなので我慢して平静を装っているよりはるかにマシである。牡丹灯籠を手掛けていた時は、ちょうど母と同居していた時で、つくづくお化けという浮き世離れしたモチーフを手掛ける有り難さを感じた。とはいうものの、8年止めていたタバコを肺まで入れずふかすだけとはいえ、再開してしまった。家でお化けなどではなく実利的な仕事をされる方などどうしているのだろう。というわけで毎日一度は読むことに決めている森鴎外版『寒山拾得』である。牡丹灯籠の幽霊は実際は男に焦がれ死にして化けてでる娘で生臭くはある。浮き世忘れ効果は『寒山拾得』の方が高い。新HP
旧HP
『石塚公昭 幻想写真展 生き続ける作家たち』 2018年7/25~9/2 リコーシメージングスクエア銀座ギャラリーA.W.Pyoutube
2016年『深川の人形作家 石塚公昭の世界』 youtube



『タウン誌深川』“明日できること今日はせず”連載10回『劇場の永井荷風』

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