明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



曽我蛇足の臨済義玄像自体が、先達の写しかもしれないが、蛇足作が元になっているであろう、長谷川等伯の義玄像の存在を知り没後400年長谷川等伯展の図録を入手した。すると等伯の義玄像は、その時点で新発見だったそうである。しかし蛇足作と比べると、迫力その他及ばず、似て非なる物で、等伯作品を改めて見てなかなか良いだけに、ホントに等伯作?といいたくなった。最初に見た臨済義玄がこれであれば作る気にはならなかった。 この時期、被写体の数を増やしておきたい。写るところしか作らない作品の中から『虎渓三笑図』を選ぶ。長いこと作って来て笑っている人物は四体くらいしか作ったことがないが、ここで一挙に三人を。慧遠法師(えおん)が仏教、陶淵明(とうえんめい)が儒教、陸修静(りくしゅうせい)が道教。儒仏道の三教一体を表す故事。まずは笑う陸修静を作ることにした。

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