明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



臨済宗宗祖臨済議玄、『慧可断臂図』の達磨大師、『虎渓三笑』の陸修静、陶淵明それぞれ作りっ放して乾燥するに任せている。それは良いのだが、こうしてラインナップを並べて見ると、どうも何だか居心地が悪い。このラインナップとバランスを取るには頭に三本脚のガマガエルを乗せた蝦蟇仙人くらいでないと効き目はないかもしれない。そうこうして予定になかった達磨大師の正面像を造りたくなって来た。 ”考えるな感じろ“も良いが、何事も夢中になり過ぎてはいけない、と『虎渓三笑』のエピソードが示している。我が母が幼い私に対して最も心配していたのはこの点だったろう。今回は初めてのモチーフでもあり、いつもと大分勝手が違う。スケジュール、ペース配分その他、今のうちから考えなければならない。 と、もっともらしいことを書いてみたが。改めて考えてみると、このモチーフ自体が、そして作り始めて数体で、すでにやり過ぎているのではないか?今回制作していていつになく楽しいのは、何かしらやり過ぎているからかもしれない。


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