明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



被写体が完成していれば、構図は決まっているので、三脚立てて陰影が出ないよう撮影する。あとは色の調整、形の調整だけで、切り抜いて配するだけである。ピントはオートフォーカス、絞りを絞れば、どうせ切り抜くので、ファインダーの中で傾いていようと何か写り込んでいようと問題ない。いい加減なようだが、もっとも肝心な被写体を自ら作った挙句のことであるから、どうということはない。修行者にとって師の頂相は教えそのものとされる。場合によって鼻毛、耳毛まで描写される頂相を、穴の一つも開けよと見つめていると、私にも伝わって来るものがある。 夏目漱石の求めに応じ、写真師がカギ鼻やアバタを修正するような物とは全く違う次元の物である。そんな漱石像も、紙幣ぐらいなら使えるだろうけれど。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


« 面壁坐禅図 制作上の心得 »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。