帆∞翼(セイル バイ ウイング) -太陽そして風と供に- 

海・南風・そして何より”真夏の太陽”が大好きな翔です。

「よろしく!」  

成人式

2008年01月14日 | Weblog

ということで、私の子育ての総決算ということになり、これを境として、私と息子は、基本的に同等の立場という事になります。
子供から大人へなったわけですから。
まあ、基本的に親子という関係には変化が無いわけですが、こちらは一人の大人として接しなければなりません。
息子には、20年という年月の間にたくさんの素晴しい思い出をもらいました。
普通でなかったからこそ普通でない経験をすることができた、普通は普通であり、それはとても素晴しい事ではありますが、それ以上にはけしてならないわけです。
普通でないということは、得難い経験もそこに有るということ。
どちらが良いとはいいませんが、私と家族はこの経験をかけがえの無いものとして考えており、それは懐かしくてきらめく思い出の数々になってます。
時折、昔の話をしてみんなで大笑いすることがありますが、それも今があってのこと。
こうした紆余曲折を歩んできた息子はこれでやっと社会の入り口に立ったわけですが、この先は自分の力で歩んでいかねばなりません。
さて成人式からハカマで帰宅した息子、思いのほか似合う姿に思わずみんなで記念撮影。
照れ屋?の息子は滅多に家族写真を撮らせてくれないわけですが、故に家としては大変珍しい?記念写真となりました。

息子はその後、衣服をスーツに着替え、夕方から同窓会へ参加。
思えば息子は中学3年の一番大事な時期を学校からハズレ、卒業式には参加していません。
後に、「卒業式に出たかったな・・・」という言葉を聞く事は幾度かありましたが、親を恨む言葉は一つもありませんでした。
一年遅れで高校へ進学し、そして現在は大学生。
あらゆる事に反発し、対人関係で悩み、不良仲間以外のあらゆる者は全て敵として学校や大人、社会?に無謀な戦いを挑んで苦しみ続けた彼ですが、いまは教員を目指して歩んでいます。
勉強の出来ない子、非行や不良、いじめられる子、いじめる子、学校のルールを守らない子、家出を平然とする子、親を憎む子、そうした子達はもちろんの事、親の持つ思いや苦しみまでを、その全てを凝縮したような短い時間のなかで一通り経験し学んできた息子は、いうなれば問題をもつ子達の心を全て知り尽くしている人物であると私は思っています。  
そして優れた方達と出会った経験から、立ちなおる苦しさとつらさ、メンタルの持ち方、考え方と努力・忍耐・我慢の全てを学んできたのも彼。
故に現実対応能力は極めて優れているとおもうのは
親の欲目でしょうかね・・・ (^^;)えへへ 親ばか丸出しです。
聞くところによると、現教員採用試験は成績優秀者(人格優先ではなく偏差値エリートでよい子として学生時代を過ごした者)だけが合格しているのが事実らしく(私の友人の教師達は口々にそういいます)、それがゆえに問題のある子の気持ち、その子達の親の気持も全く理解できないし解決もできない、更にはすぐに精神疾患をかかえてしまう程度の心の耐性しかない先生を現場に送り出していると聞きます。

単に学力だけを見るなら一流大学の学生ではない息子には採用試験のハードルが高くて大変な事だと思います。
でも、もし教員になれたなら、その経験から子供たちの心と親の心を知る暖かい先生となってくれるのではないか・・・そう親としての欲目も入りつつ思うわけです。
そして同時に親としては、たとえそれがかなわぬものだったとしても、常にトライする心を持ち続けてくれたらと、私はそれ以上を望むことはありません。