profit warning, あるいはprofits warningは「(企業決算などの)減益予想、業績下方修正」。鈴木立哉『金融英語の基礎と応用』(講談社)は、こうした語が含まれる例文を豊富に示してくれている。金融関係の翻訳に長く取り組んでいる著者だからできることだ。この本には、次の例文が示されている。
◯Practical Example
"In European equity markets, more than four times as many Euro Stoxx 50 companies issued profit warnings during the second quarter versus one year prior."
「欧州株式市場では、ユーロストック50指数の採用企業で第2四半期に利益予想の下方修正を発表した企業の数が前年同期の4倍以上に達した」
『金融英語の基礎と応用』は、一般読者がなじみのないと思われることには情報がさりげなく盛り込まれている。このprofit warningには、「profit warningは株式市場への衝撃を避けるために決算発表の前に行われる会社側の業績予想の下方修正のことです。lower guidanceも同じ意味」と「翻訳メモ」が記されていて、大変ありがたい。
●Extra Point
「下方修正」は、次のような言い方でも表現される。
◎Extra Example
"S Computer met reduced earnings-per-share expectations, but forecasted second quarter revenues would fall 3% to 5% on weak consumer and corporate markets."
「Sコンピュータは下方修正後の一株利益予測は達成できたものの、個人・法人市場共に販売不振な状況にあって第2四半期は3~5%の減収になるとの予測を発表した」
3日間にわたり、鈴木立哉『金融英語の基礎と応用』(講談社)から金融関連表現を紹介した。この分野の翻訳には非常に役立つ1冊だ。