電話が鳴った。見ると「ヒツウチ」だ。また売り込みかな、と受話器をとると、女性の声で「○○さんですね」と、ちゃんと確かめた後、「アンケートにご協力ください」という。「なんのアンケート?」「町長選に関するアンケートです」「アンケートって、どこの主催?新聞社?」相手は戸惑ったよう。「東京の民間の会社です」「民間が何のために町長選のアンケートするの?」それには答えなかった。
「身元がわからないようなアンケートに答える必要はない」と切ろうと思ったが、これは新手の戦術だろうと、少し様子を見ようと、相手になった。当然、返事はいい加減だ。
「来週、町長選ですね。投票する人は決まっていますか」「いいえ、まだです」「どうして決まっていないのですか」「考慮中なんですよ」すると「現職はどうですか」と来た。そうおいでなすったか。では「より増しってところかな」とかまをかけてみた。すると話題を代えた。ふむふむ。「町議選も行われますね。候補者二人のうちどちらを支持しますか?」「さぁ~ね、もっと考慮中だよ」「二人の候補者のお名前言ってください」「えっ、候補者名ぐらい、そっちのほうが知っているんじゃないの?」一瞬、口ごもって「は、はい、失礼しました」と電話を切った。
勘ぐれば、たぶん、だろうが、どっちかの陣営が民間会社に頼んで、アンケートと称して、電話戦術をしているのだろうか。アンケートなら、まずは性別、年齢を聞いてから、有権者個人としてきくだろう。質問の仕方が悪いよ。これは素人だ。
もしそうだとしたら、いや~、お金を使っているね。