安倍安請合い内閣「年金の問題は私の内閣で解決する」

2007-06-14 05:31:25 | Weblog

 安倍晋三首相は公務員制度改革では、「官製談合、天下りの問題は、私の内閣で終止符を打ちたい」と発言。今度は年金問題は「すべて私の内閣で解決する」と力強く宣言。大方の国民はその言葉を聞いて大船に乗った気持になれたに違いない。社保庁に記録確認に行く必要はなくなった。

 安倍「みな様方から払っていただいた年金、間違いなくすべて、それはお支払いしていくということもお約束を、申し上げたい、と思います。私の内閣で解決する――」(07.6.14・日テレ24)

 安倍「すべてですね、先送りされてきた問題がすべて、私の内閣で解決する――」(同日テレ24)

 日本社会の矛盾・不公平・不正義はすべて安倍内閣で解決し、安倍内閣以降は一切の改革が必要なくなるのではないだろうか。改革が必要なくなれば、当然政治も必要なくなる。安倍晋三は戦後生まれの初の首相であると同時に、日本の最後の首相となる。

 だが、年金問題は記録消失問題だけではなく、少子化・高齢化・人口減少による負担問題、給付水準や給付年齢の問題、財源確保の問題等々がある。これらは一つ解決すればそれで終わりとすることのできない、永遠に続く問題であって、例え記録消失が安倍内閣で「すべて解決」したとしても、万事目出度しとはいかない。それでも安倍首相は何か問題が起きるたびに、「すべて私の内閣で解決する」と宣言するに違いない。

 記録消失問題だけを取り上げたとしても、記録の正確な回復は最終的には年金台帳とオンラインデータとの突合せが必要で、それが10年はかかると言っていることから考えると、安倍内閣が10年続くとはとても考えられないことで、今夏の参院選与党敗北なら、来年にも終止符を打つ可能性も生じるから、「すべて私の内閣で解決」は何ら保証もない安請け合いの大安売りとなる。

 また廃棄処分とした年金台帳もあると言うから、完璧な記録回復が不可能なケースも考えられるとすると、やはり「すべて私の内閣で解決」は確証も得ずに勢いで喋った安請け合いとしか言いようがなくなる。安倍安請け合い内閣と新たに命名しなければならない。

 相変わらず物事を全体的に見る目に欠ける嫌いがある。だからこそ安請け合いの力強い宣言ができるということになるのだから、全体的視野の欠如は安倍晋三なる政治家にとっては長所・美点なのかもしれない。

 まあ、「私の内閣で終止符」、「すべて私の内閣で解決」と安請け合いの連発・大安売りで持てば結構なことではある。持つかな、安倍クン?

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