ブッシュも愚か者たちはこれ以上相手にできないとイラクから撤退すべき
ハマスとファタハが持てるだけの武器を携え、再度リング上に上がり、激闘合いまみれる闘争を繰り広げようとしている。ハマスがファタハを倒すか、ファタハがハマスの息の根を止めるか、最大・最高の見応えを予感させ、実際の展開もそうなるに違いない、そうなって欲しい、そうなるべき戦いの火蓋が切って降ろされたのか。
途中で停戦交渉だ、停戦成立だ、そして喉元通れば再び抗争を再開する、学習もなく同じことの繰返しとなるいつもの道を採るべきではなく、何人のパレスチナ人の命を失おうと最終決着とする抗争・衝突とすべきだろう。
抗争再発の模様を2007年06月13日の『朝日』朝刊(≪ハマス首相宅にロケット弾攻撃≫)が次のように伝えている。
<パレスチナ自治区ガザで12日、イスラム過激派ハマスが穏健派ファタハ系の自治政府治安部隊に本部の明け渡しを要求し、激しい戦闘を展開した。ハマスのハニヤ首相宅に携帯型ロケット弾、ファタハを率いるアッバス自治政府議長の官邸敷地には迫撃砲弾がそれぞれ撃ち込まれ、全面抗争の様相を見せている。
ファタハは同日夜、ハマスとの連立政権を離脱する可能性を検討すると表明、パレスチナ情勢は重大な局面を迎えた。ガザでは9日に両派の抗争が再発し、病院でも銃撃戦が起きるなど4日間で20人以上が死亡した。
ハニヤ首相宅への攻撃では中にいた首相や家族は無事だった。>
『朝日』のインターネット記事は、これまで治安機関を牛耳ってきたファタハに対してハマスが独自の治安部隊をつくって対抗、ガザの治安権限をめぐる主導権争いが抗争の背景にあるといった解説を行っている。
確かに1947年のパレスチナの分割とユダヤ人国家イスラエルの建国はパレスチナにとっては理不尽な仕打ちだったろうが、だからと言って、今となってはイスラエル国家を地球上から抹殺することができないことも絶対事実として立ちはだかっている。
それを無視した対イスラエル抗争だけではなく、パレスチナ内部でも血で血を洗う党派抗争を繰り広げている。このことでパレスチナにとってもイスラエルにとっても生産的な何を産むことができたというのだろうか。特にパレスチナはイスラエルの圧倒的に優勢な軍事力の前に国土の荒廃と国家にとって最も大切・重要な人的資源の損耗をせっせと紡ぎ出す、そのことだけで終わる闘争の再生産を倦むことなく演じ続けている。利口なことではないか。
パレスチナ人は内部闘争と勝ち目のない対イスラエル闘争を今後とも性懲りもなく展開していけばいい。パレスチナ人が精々できる唯一の学習プログラムの実践行為がそれしかないだろうから。もしかしたらそれがパレスチナ人に与えられた本能的な使命なのかもしれない。
パレスチナ人の対イスラエル闘争と内部抗争の性懲りもない同じことの繰返しと学習能力の欠如はイラクの宗派闘争についても言える。イラクでのアメリカ兵の死者が3500人を超えたと言うことだが、イラク人の愚かさのために消耗するには貴重すぎることこの上ない3500人である。このような人命の消耗に価値を見い出せるイラク人の性懲りもない宗派闘争だろうか。
ブッシュもそろそろ撤退の潮時を考えるべきだろう。フセインの独裁政治を倒し、イラク民主化のせっかくのチャンスを与えながら、それを生かすこともできずに人的資源の抹消と国土を破壊するだけの非生産的な宗派闘争に明け暮れるイラク人の愚かさに愛想が尽きたとして、そのことが十分に撤退の大義名文となるだろうから、お前らだけで好きなようにやってくれと、さよならの手を振るべきではないだろうか。
そう言えば日本には、〝バカは死ななきゃ直らない〟と言う諺がある。だが、「実際にはバカは死んでも直らないものだ」と言った人がいる。「どこまでいってもバカはバカだ」と。
と言うことは、バカを直すのは生きている間がチャンスということなる。死んだらどこまでいってもバカを続けることになってしまう。だが、現実はバカを直すのはなかなか容易ではない。
パレスチナ人もイラク人も後者の「バカは死んでも直らない」、「どこまでいってもバカはバカだ」の部類に入るのだろう。バカは死んでも直らない人間は日本の政治家の中にも結構いるだろうが。
日本のソニーがイギリスのマンチェスター大聖堂をゲームソフトの戦闘場面に使用したのは大聖堂を侮辱したものだと抗議を受けたということだが、パレスチナの内部抗争とイラクの宗派闘争を面白おかしく派手に取り扱い、特にイラクではイギリスの大聖堂ならぬ豪華モスクに乗用車に仕掛けた自爆テロを敢行させ、大爆発させて祈りを捧げていた信者を残らず殺戮する、ロケット弾攻撃をしてモスクさり破壊して、中にいた人間をすべて瓦礫の下に生き埋めとし、窒息死させてしまう、相手集団を何人殺したと数を競わせるゲームソフトを作った方が世界中から引く手あまたの人気が出るのではないだろうか。