潘基文、アウン・サン・スーチー女史と面会できずの無根性

2009-07-05 08:46:33 | Weblog

 国連事務総長の潘基文(パン・ギムン)がミャンマーを訪問、3日4日(09年7月)の両日、軍事政権トップのタン・シュエ国家平和発展評議会議長と会談、国家防御法違反罪容疑で拘束、現在審理中の民主化運動指導者アウン・サン・スー・チー女史との面会を求めたが、要するに体よくだろう、断られ、面会を実現させることができなかった。7月4日の「47NEWS」(2009/07/04 18:25【共同通信】)が次のように伝えている。

 潘基文はスー・チー女史との面会の実現を「最低限の成果」としていたそうだ。だが、来年の総選挙を前に民主化勢力の徹底排除を貫こうとしている軍政側の抵抗の意志は固く、面会を実現させ得ず、潘基文をして「深く失望」させるに至った。

 記事は「最低限の成果」から「深く失望」へと暗転させるに至った事態を〈「困難な任務」(事務総長)を覚悟で臨んだ会談が空振りに終わり、譲歩が得られる確証がないまま訪問に踏み切った事務総長にも批判が高まりそうだ。〉と批判的に解説している。

 タン・シュエ議長の面会お断りの理由を潘基文はこう伝えている。

 「裁判中で、外部からの圧力に屈したとの印象を避けるため」だと。

 この言葉に対して、潘基文はどう答えたのだろう。答えた内容によって、言葉を武器とし得たかどうかが分かる。

 タン・シュエ議長は国際社会からの圧力を受けて態度を変えることはしたくない、あるいは禁止されている裁判中の被告との面会の禁止を解くことはできない、圧力に屈したと把えられるだろうとした。

 「これは圧力ではない。例え相手が極悪な政治犯であっても、民主国家では裁判中の被告との面会はごく普通のことである。誰もが許される。例え議長が面会を許したとしても、国際社会は圧力に屈したとは取らず、当然の措置と看做すはずだ。面会一つで、国際社会は議長の配慮を歓迎するだろ」

 こういった文脈で答えたのだろうか。

 勿論、相手が何を言おうと、どう説得をしようと、タン・シュエ議長には“面会”という展開は最初から存在しなかったことも考えられる。

 だとしても、潘基文はスー・チー女史との面会を「最低限の成果」としていた以上、その「最低限」を実現させる国連事務総長としての義務と責任を負っていたはずである。

 「私は個人としての立場でここに来たわけではない。国連事務総長という立場で来た。面会できないまま、手ぶらで帰ることはできない。面会が叶うまで、私はここを動かない」

 面会実現に向けたどのような強い意志を見せたのだろうか。

 タン・シュエ議長が椅子から立ち上がって、「さあ、これ以上話し合っても時間を無駄にするばかりだ。お引取り願いたい」と言っても、潘基文は椅子から立ち上がらない。梃子でも動くものかと強い意志を身体全体に見せて、椅子に座り続ける。

 タン・シュエ議長は腹を立て、好きにしろとばかりに潘基文一人を残して部屋を出て行くだろう。それでも潘基文は椅子に座ったまま、動かない。何時間経過しても。

 タン・シュエ議長はそのままにしておくわけにはいかないだろう。強硬手段に出ざるを得ない。屈強な二人の男を使って、潘基文を両脇から抱えて椅子から力づくで立ち上がらせ、そのまま両脇から抱えるようにして部屋から連れ出して建物の外に連れて行くだろう。

 そのまま両脇を抱えられて玄関前に用意しておいた公用車のところまでいき、強引に乗せられて、屈強な二人に挟まれる形で空港に連行させられる。潘基文は空港に着いたとしても、今度は車から降りようとしない。屈強な二人は車に乗せるまでしてきたように強引に車から降ろして、再び左右両脇からそれぞれの腕を抱えて空港の建物の中に連れて行き、そのままの状態で通関し、バスに乗せ、バスを降り、両脇を抱えたままタラップをのぼり、シートに座らせて、シートベルトを身動きできないように拘束ベルト紛いにきつく締める。

 タン・シュエ議長との会談場所であった建物の外に連れ出された瞬間から飛行機の座席に座らされるまで、屈強な二人に両脇を抱えられて拉致される様子は事務総長の随員か、あるいは報道機関に所属する者、あるいは旅行者が携帯のカメラで写す機会は皆無とは言えないだろう。

 撮った写真がインターネットで全世界に流されるか、あるいは新聞・テレビで全世界に報道された場合、スー・チー女史に面会できずともミャンマーの無法を際立たせ、タン・シュエ議長はスー・チー女史処遇に関わるプラス方向に向けた何らかの手を打たざるを得なくなるのではないだろうか。

 少なくとも事務総長はそのくらいの強い意志・根性を見せるべきではなかったろうか。 

 だが面会を拒絶されると、「深く失望した」という感情を結末としたのみなのだから、面会に向けた有能さと執念を何ら見せずに「最低限の成果」をいともあっさりと放棄したのだろう。国連事務総長として必要最低限備えなければならない義務と責任を同時にいともあっさりと放棄したに違いない。

 尤も潘基文は国連事務総長としての有能さを元々備えていないと言うことなら、地位上付随させるべき義務と責任も期待不可能と言うことになる。

 6月23日付の「NEWSWEEK」インターネット記事が《世界で最も危険な韓国人、潘基文》と題して、決して有能ではない潘基文の人と為りを紹介している。

 以下上記「47NEWS」記事参考引用――
 
《軍政側の面会拒否に潘氏「失望」 ミャンマー訪問成果なし》
              (47NEWS/2009/07/04 18:25 共同通信】)

 【バンコク4日共同】ミャンマー訪問中の国連の潘基文事務総長は4日、首都ネピドーで同日行われた軍事政権トップのタン・シュエ国家平和発展評議会(SPDC)議長との2回目の会談で、軍政側が拘置中の民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさん=国家防御法違反罪で審理中=との面会をあらためて求めたにもかかわらず拒否したことに「深く失望した」と述べ、無念さをあらわにした。
 今回の訪問で「最低限の成果」とされていたスー・チーさんとの面会が実現せず、来年の総選挙を前に民主化勢力の徹底排除を貫く軍政に対し、国連外交は完全に手詰まりとなった。「困難な任務」(事務総長)を覚悟で臨んだ会談が空振りに終わり、譲歩が得られる確証がないまま訪問に踏み切った事務総長にも批判が高まりそうだ。

 事務総長は同行記者団に、議長が「裁判中で、外部からの圧力に屈したとの印象を避けるため」面会拒否の理由を説明したことを明らかにし、軍政の対応は「ミャンマーを支援しようとする国際社会の努力に逆行する」と非難した。会談は約25分で終了したという。


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