武藤貴也の「国会議員枠で買える」とした知人への未公開株購入勧誘は国会議員の地位濫用、議員辞職が当然

2015-08-21 05:07:18 | 政治



      「生活の党と山本太郎となかまたち」

     《8月18日 小沢一郎代表記者会見要旨党HP掲載ご案内》    

     こんにちは、生活の党と山本太郎となかまたちです。
     8月18日に行われた小沢一郎代表の定例記者会見要旨を党ホームページに掲載しました。是非ご一読
     ください。

     【質疑要旨】
     ○戦後70年談話等について
     ○5野党代表の共同記者会見について
     ○平野氏の知事選立候補見送りと自民党の選候補者擁立見送りについて
     ○与野党伯仲の可能性について
     ○盛岡市長選について
     ○山形市長選について

 武藤貴也自民党衆議院議員が再びマスコミの脚光を浴びることになった。

 最初の脚光は周知のように7月30日(2015年)付けの自身のツイッターに、「SEALDsという学生集団が自由と民主主義のために行動すると言って、国会前でマイクを持ち演説をしているが、彼ら彼女らの主張は『だって戦争に行きたくないじゃん』という自分中心、極端な利己的考えに基づく。利己的個人主義がここまでまん延したのは戦後教育のせいだろうと思うが、非常に残念だ」(NHK NEWS WEB)と書き込みをしたことで、まだ記憶に新しいはずだ。

 日本国憲法第19条は、「思想及び良心の自由は、これを侵してはならない」と規程している。

 武藤貴也は国会議員でありながら、日本国憲法9条の平和主義・反戦思想を掲げる若者が良心のままに自らの思想・信条に基づいて戦争を拒否することは日本国憲法が認めている基本的人権であることさえ理解できていなかった。

 この幼稚さは国会議員であることと逆説を成すが、幼稚な頭の持ち主だからこそ、他者の思想・信条を認めないと同時に自身の思想・信条を他者に押しつける二重の思想・信条の自由を侵すことになる。

 こういった幼稚な人間が権力を握ると、必然的に自身の思想・信条を押しつけまくる独裁者へといとも簡単に変身する。他者の思想・信条を認めず、自身の思想・信条を他者に押しつける精神構造自体が既に独裁性によって成り立っているからであり、独裁性を抱えているからこそ成り立ち可能となるからだ。

 つまり武藤貴也は既に内面に独裁的志向性を潜ませている。

 この内面に独裁者の仮面を隠した武藤貴也が今度は8月19日発売の週刊誌・週刊文春に知人に未公開株の購入を持ちかけ、集めた出資金の返還を巡ってトラブルになっていると報じられ、再びマスコミの脚光を浴びることになった。

 具体的には武藤貴也が昨年、ソフトウエア会社の未公開株を「国会議員枠で買える」と知人に購入を勧誘、23人が計約4千万円を武藤貴也の政策秘書の口座に振り込んだが、株は購入されず、出資金の一部は戻っていないと報じているという。

 勿論、週刊誌の報道が事実かどうかが問題となる。マスコミ報道が全て事実とは限らないからだ。

 だが、マスコミに報道されたその日(8月19日)、自民党に離党届を出し、即座に受理された。

 自らも事実と認め、自民党も、その事実を追認したことになる。勿論、自民党の陰には政府が控えている。内閣支持率や国会審議に影響するからなのは断るまでもないが、谷垣自民党幹事長が武藤貴也から離党届を提出されて安倍晋三に連絡したのだろう、〈安倍晋三首相は、離党届提出について「仕方がない」と谷垣禎一幹事長に伝えた。〉と(産経ニュース)が伝えていることが証拠となる。

 マスコミはこの離党届受理を各種影響を避けるために早期に幕引きを図ったと伝えている。

 だが、週刊誌報道を両者共に事実と認めたからこその早期幕引きでなければならない。

 問題は「国会議員枠で買える」と未公開株購入を知人に勧誘したことである。実際に株が購入され、公開されて株が値上がりし、知人たちが金儲けができ、その一部を政治資金に寄付の還流を行って、武藤貴也も利益を得て、四方八方メデタシ、メデタシでシャン、シャン、シャンの三本締めができたとしても、未公開株保有会社、あるいはその販売を委託された証券会社が「国会議員枠」を設けること自体が平等の原則に反した利益供与に当たるはずだし、武藤が「国会議員枠で買える」と勧誘したことは国会議員の地位を法律で許されている本来の目的以外で利用したことを意味し、国会議員の地位の濫用に当たる重罪であるはずだ。

 もし実際に国会議員枠で未公開株を購入していたなら、地位の濫用に職権の濫用が加わるはずだ。

 武藤貴也は今回の件がマスコミに報道されると、「今回はプライベートの件で、さらに党に迷惑を掛けていることを心苦しく思う」(産経ニュース)とのコメントを発表したそうだが、自身が国会議員であるその地位を利用した勧誘であり、相手も国会議員の地位に乗っかった勧誘の承諾なのだから、相手がプライベートな関係の知人であったとしても、国会議員の地位が関わっていることになって、決してプライベートな問題で片付けることはできない。

 国会議員の地位の濫用であるなら、自民党離党だけで済むはずはなく、他者の思想・信条を認めず、自身の思想・信条を押しつけようとする独裁的志向性を抱えている点からも、議員辞職が当然の自己対応であるはずだ。

 国会議員としての地位の濫用には目をつぶって、「仕方がない」と離党のみで幕引きを図るのは自民党総裁としての、更には首相としての責任放棄である。

 もし目をつぶったのではなく、国会議員としての地位の濫用に当たることに気づかなかったとしたら、ますます党と内閣の責任者としての適格性が問われることになる。

 武藤貴也の議員辞職を当然としなければならない。

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