11月1日「日曜討論」沖縄基地問題、森本敏は普天間海兵隊の具体的必要性に触れないゴマカシを見せていた

2015-11-07 10:14:00 | 政治



      「生活の党と山本太郎となかまたち」

      《小沢一郎氏“こわもて”封印 学生と交流プログラム》日刊スポーツ/11月
            5日)

     小沢代表がベトナムとの草の根交流をスタートしたことについて報じています。
     その中で小沢代表は「今春、ベトナムを訪問した際に、おもてなしを受けたことを踏ま
     え、個人の立場でも恩返しを決意」と述べています。是非ご一読ください。

      《11月5日 ベトナム大学生を招へい、日越草の根交流を推進、小沢代表》

     小沢一郎代表は11月5日、日越交流プロジェクトで来日したベトナム大学生と引率教
     員らを歓迎するために駐日ベトナム大使館の協力を得て、同館内で歓迎レセプション
     を開催し挨拶しました。歓迎レセプションのニュースをホームページに掲載しました
     。是非ご一読ください。    

 2015年11月1日のNHK日曜討論は「普天間基地移設計画をめぐる動き」と題して普天間の辺野古移設問題を取り扱っていた。その中で沖縄を抑止力の地理的要件とする場合、普天間を基地としている海兵隊はその要件を満たす存在足り得るのかという議論があったが、元防衛省で拓殖大学の特任教授だとかいう森本敏はアメリカの軍事政策上の沖縄の必要性を言うのみで、普天間の海兵隊に関しての必要性に関しては答えずじまいであった。

 取り上げる発言者は沖縄国際大学非常勤講師兼フリーライターの屋良朝博氏と森本敏、そして国際政治学者であり、成蹊大学法学部教授の遠藤誠治氏。

 島田解説委員「菅官房長官が先週グアムに行って沖縄(の普天間基地)から(4000人の海兵隊の)移転がスムーズに進むように後押ししたということですが、今回の政府の動き、どうですか」
 
 屋良朝博「なぜ沖縄に基地が集中するかということは、国防上必要である。その根拠は何かと言うと、地理的な要件であると。すぐ対応できる場所にあるということですけども、沖縄の米軍基地は大部分が海兵隊なんですね。

 負担の多くが海兵隊の駐留によってもたらされているということなんですね。1万9千人の中の9千人がグアムやオーストラリアやハワイになどに分散配置される。そしたら半分ぐらいになってしまう。

 海兵隊、今の兵力で抑止力はこれだけで、半分になって抑止力は低下するかというような議論というのは余り意味がないことであって、9千人浮かすことができるなら、後の1万をどこかに動かしても全然問題はない、軍事的には。

 なぜかと言うと、彼らは輸送手段を持っていない。長崎県の佐世保にある強襲揚陸艦で動くか、あるいは大型輸送機を本土から持ってこなければいけない。だから、地理的優勢と言うのは実に作られた概念というか、あんまり具体性がない」――

 アメリカ海兵隊は米映画などで最初に上陸作戦を敢行する部隊のイメージがあるが、「Wikipedia」から具体的な役割を拾い出すと、アメリカ海兵隊は陸海空軍の全機能を備えているが、その主たる役目は本土の防衛が任務に含まれない外征専門部隊であって、前線投入部隊としての役目と緊急展開部隊の役目を担っていて、それを専門性としているということらしい。

 と言うことは、沖縄の海兵隊は沖縄防衛と言うよりも、有事発生の際に有事を発生させた外国に有事を断ち切るために緊急性を持って投入・展開される部隊と言うことになる。

 あるいは有事発生を予測して、予測させる外国にその有事を前以て断ち切るために先制攻撃の形で緊急性を持って投入・展開される部隊と言うことになる。

 このことを頭に入れておくと、沖縄の海兵隊が輸送手段を持たず、投入・展開のための移動に自衛隊・民間共同使用の米海軍佐世保基地から強襲揚陸艦を沖縄まで回送するか、米本土から大型輸送機を沖縄まで飛行させなければ移動自体ができないということなら、沖縄の海兵隊自体を佐世保に駐留させておいても、あるいは米本土に駐留させておいても、沖縄の海兵隊としての役目は損なわれないことになる。

 森本敏「海兵隊というのは沖縄にある1万9千人を分散するのだけども、これは海兵隊が持っている機能というのは冷戦が終わってから相当変わって、ハワイから見て、前方日本、沖縄、グアム、それからオーストラリアの北部、東南アジア等、面で抑止をし、海洋へ出てくる東シナ海、南シナ海に対して柔軟に兵力を振り向けられるようにリバランスという政策の中で分散配備しているということなんで」

 島田解説委員「いわゆる米軍再編と言われる大きな転換のことなんですね」

 森本敏「そうなんですね。だから、沖縄になくてもいいということではなくて、(海兵隊員がグアム等への移動によって)減るから、抑止力が減るんではなくて、面で抑止していくんです。

 どこにでも兵力を動かして、集中して、投入できるっていう態勢を取ろうとして、今再編を行っていると言うことです」

 森本の説明通りに「ハワイから見て、前方日本、沖縄」のそれぞれに海兵隊を配備して、それぞれに面を構成する一つとして抑止力を担わせていたとしても、沖縄の海兵隊が沖縄防衛を目的として沖縄に駐留しているわけではなく、外征専門で前線投入の緊急展開部隊の役目を担っている性格と、自力では移動手段を持たず、移動に他基地の輸送手段を必要としていることから沖縄に配備している意味がないのではないのかという屋良朝博氏の指摘に直接答えずに、いわば普天間の海兵隊の具体的必要性には触れずに米軍の再編計画が沖縄を面の一つとして必要としているという説明したに過ぎない。

 具体的必要性を説明し得て始めて、普天間の辺野古移設の必要性の正当性を得ることができる。

 そうである以上、屋良朝博氏の指摘に特に気をつけなかったでは済まない。屋良朝博氏の指摘に面の抑止を持ち出すゴマカシを働いたと見るしかない。

 屋良朝博氏の指摘を国際政治学者・成蹊大学法学部教授の遠藤誠治氏も同じ文脈で指摘し、前者の指摘を補強している。

 遠藤誠治氏「グアムへの一部移転で抑止力が減るわけではないと今森本さんがおっしゃったが、分散配備することによって面でカバーすると。これは今のアメリカがやっていることで、であるなら、益々沖縄でなければならない地理的必要性は低下していくと思いますね。

 加えて、海兵隊が直接抑止力となっているわけではなくて、アメリカがこの地域に存在していることの象徴として海兵隊がある。であれば、具体的に必要な抑止力は嘉手納の方ですし、今沖縄県は嘉手納の問題は全く提起していない。沖縄県民も嘉手納を返せとは言っていないわけですね。

 ですから、沖縄県でも抑止力の維持、オーケーですよ。但し海兵隊はこの地に於ける抑止力に関係ないでしょう。関係ないのにまるでこれが唯一第一の各抑止力の根源だという議論でここに起き続けることはおかしい。

 ですから、沖縄の声というのはかなりニュアンスに富んでいて、日本政府の安全保障政策に反対しているわけではなくて、その実現の仕方がおかしいという議論を立てている。

 そう理解すべきだと思います」――

 森本が言うように「ハワイから見て、前方日本、沖縄、グアム、それからオーストラリアの北部、東南アジア等、面で抑止をし、海洋へ出てくる東シナ海、南シナ海に対して柔軟に兵力を振り向けられるようにリバランスという政策の中で」の「分散配備」であったとしても、そういった米軍のリバランス政策からではなく、海兵隊の任務の性格、その専門性からして沖縄でなければならないという納得いく説明を果たし得なければ、やはり辺野古移設の正当性を得ることはできない。

 今までは沖縄の地理的優位性を掲げて海兵隊は沖縄でなければなららないという論理で普天間の辺野古移設を言い立ててきた。それがグアムやハワイ、オーストラリアに分散配備する。

 地理的優位性の沖縄オンリーは虚構に過ぎなかった。今度は野球の守備のように面を用いた抑止を掲げ始めた。面の一つに沖縄を入れたとしても、それを以て沖縄に海兵隊を入れることは専門性が異なるゆえに、野球選手の中にサッカー選手を入れるようなもので、入れることの正当な理由とすることはできない。佐世保であっても構わないわけである。

コメント
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