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京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

18年度防衛予算概算要求

2005-09-06 18:21:29 | 防衛・安全保障
 防衛庁は、18年度防衛予算概算要求を公表した。
 17年度の4兆8301億円から1.2%増額された4兆8857億円が18年度予算として要求された。
 内容としては、P-3C哨戒機の派豪訓練の新規開始や、国際平和協力演習、自衛隊統合指揮所演習の新規実施などが盛り込まれ、今年度の共同転地演習にならぶ動向といえる。
 また、弾道ミサイル対処統合伝達演習も開始され、弾道ミサイルへの防衛著運も真剣な取り組みが見て取れよう。また、海上保安庁とのデータ交換装置の新設など、いままで行われなかった分野に漸く進展が見られるようになった。
 グアムにおける日米共同訓練では、今年度に続きF-4EJ改戦闘機の派遣が為されるようで、アラスカでのコープサンダー演習ではF-15Jが派遣される。加えて、米空軍との空中給油演習も継続して行われるようだ。
 続いて海上自衛隊であるが、護衛艦3隻、航空機6機と海軍大国としての面目が立たなかった今年度のリムパックに対して、来年度は護衛艦5隻、航空機9機が派遣される見通しである。
 陸上自衛隊要求数を挙げると、90式戦車×11、96式装輪装甲車×23、軽装甲機動車×203、99式自走榴弾砲×8、AH-64D戦闘ヘリ×1、UH-1J多用途ヘリ×5、OH-1観測ヘリ×2が要求された。
 海上自衛隊では、13500t型DDH×1、潜水艦×1、掃海艇×1が要求された他、SH-60K哨戒ヘリ×5、US-2救難飛行艇×1が要求された他、むらさめ型護衛艦の短SAM装置換装が3隻分要求され、むらさめ型が全てESSMを運用する事となる。
 航空自衛隊を挙げると、F-15Jの近代化改修予算×6、そして調達中止が決定されつつも一機増加したF-2×6、また基地警備用に軽装甲機動車が20輌要求される。また、C-130Hへの改修も盛り込まれていた。
 組織改編では、陸上自衛隊では、第一空挺団などを隷下に置く中央即応集団の新編、中央情報隊の新編。海上自衛隊では、第27護衛隊・第6潜水隊の廃止、第1海上補給隊の新編、第1輸送隊の自衛艦隊から護衛艦隊直轄への移転、航空自衛隊では機動衛生隊の新編が為される。
 人員は全体で262名の削減となる。
 防衛大綱の改編に伴い、日本自衛隊は任務の多様化、そして有事の現実化に全力で対処しようと組織改編、そして装備の普遍的近代化へまい進中であり、この動静を見守りたい。
 HARUNA

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