北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

航空祭 in KOMATSU 来まっし、見まっし、小松基地 速報

2007-09-24 18:21:41 | 航空自衛隊 装備名鑑

■霊峰白山と日本海に挟まれ

 9月23日、霊峰白山と日本海に挟まれた北陸は航空自衛隊小松基地において航空祭が開催された。日本列島の中央部に位置し日本海を睨む小松基地、第六航空団の日頃の訓練の一端を示す航空祭である。

Img_1738  航空戦闘を勝利に進める上で必要な全ての機器を盛り込んだ大重量の機体を入手しうる最強の出力を有するエンジンにて遮二無二疾駆させ、あらゆる操縦の要求に応える、これがF-15戦闘機開発の目的である。このF-15戦闘機二個飛行隊を以て、日本海を護るのが小松基地第六航空団の任務だ。

Img_1812  航空祭の始まりを告げるF-15Jイーグルによるオープニングフライト。天候にも恵まれ、多くの来場者で基地は一杯となった。・・・、という理由で、MAD様すみません、連絡できませんでした、三日月猫様、いらしていたようで、ご挨拶も出来ず失礼致しました。。ええと、明野や浜松では、お会いできれば、と思います。

Img_1890  機動飛行、落下傘降下に続き、岐阜基地の飛行開発実験団より飛来した支援戦闘機F-2による飛行展示が行われた。日米共同開発の機体で、アメリカの多用途戦闘機F-16を原型として、日本が必要とする高度な対艦攻撃能力を付与した支援戦闘機であるが、飛行展示では高い機動性能を誇示した。

Img_1896  小松基地航空祭の見所のひとつは、併設された小松空港に飛来する旅客機の定期便。写真は離陸するボーイング747、胴体には“たまごっち”のスペシャルカラーが施されている。この他、ポケモンジェットなども飛来し、離着陸の度に、航空会社からの機体や航路を解説するアナウンスが行われていた。

Img_1920  F-15J武器装着展示。戦闘機がその任務を達成するには、空に舞い上がる必要がある。そのためには、整備員による一寸の狂いも無い整備により常に戦闘機が作戦可能な状態におくことが必要であり、中射程ミサイルへの組み立てや短射程ミサイルの機体への装着など、一連の動作が展示されていた。

Img_1985  デモ・スクランブルの展示。緊急発進までの一連の動作を展示するもので、緊急発進令を受けたとの想定で、駆けつけたパイロットがコックピットに滑り込むとともに地上整備支援を受けエンジン始動、素早く二機のF-15Jが離陸していった。

Img_1929_1  模擬災害派遣展示として、デモ・スクランブル、CH-47飛行展示、救難展示が行われた。写真は入間基地より飛来したCH-47で、想定災害派遣においてF-15Jの航空偵察で発見された想定火災に対し、放水を行う。大量の放水を行うことで広範囲の山林火災などを鎮火させることができる。

Img_1972  続いて、負傷者を救出するべく小松救難隊のU-125と救難ヘリコプターUH-60Jが離陸する。U-125の内田機長がUH-60Jを誘導する(余談ですが、アニメ“よみがえる空”の主人公でヘリコプターパイロットが内田三尉という方でした)。素早く要救助者を収容し、任務完了!。

Img_1743_1  模擬災害派遣飛行に続き、次々と10機のF-15Jが離陸する。離陸した猛禽は素早く編隊を組み立て、8機編隊にて小松基地上空に飛来!整然と組まれた編隊へ見学者は一斉にカメラのシャッターを切っていた。編隊を組みなおし4機編隊、8機で繰り返し基地上空を航過、観覧者を喜ばせた。

Img_1862  編隊飛行と共に機動飛行も展示、会場正面から、会場背後から、右から、左から、次々と飛来する。二機編隊で、一機をカメラが追うと思いもしない方向からもう一機が飛来、瞬間!こころ合わせて、というような、文字通り息の合った連携での機動飛行展示であった。

Img_2190_1  航空祭を盛り上げる地上展示は、航空自衛隊機は勿論のこと、陸上自衛隊、海上自衛隊、更には米軍機も地上に銀翼を並べた。機種も対戦車ヘリコプター、多用途ヘリコプター、観測ヘリコプターから戦闘機、支援戦闘機、練習機、偵察機、輸送機に哨戒機、果ては早期警戒機まで多岐に及び、任務に特化した様々な機体が注目を浴びていた。

Img_1766  油圧整備の展示。格納庫では様々な展示が行われており、実際にジャッキで持ち上げた戦闘機を用いて、脚の作動やフラップの可動と共に構造や整備などをわかりやすく解説。その向こうでは戦闘機コックピットの一般公開などを実施、エンジンを取り外している機体なども並び、整備魂を熱く展示していた。

Img_2318  ブルーインパルスの飛行展示。航空祭のフィナーレを飾るに相応しいアクロバット飛行の展示である。ブルーインパルスとは、松島基地より展開した第四航空団第11飛行隊で、創造への挑戦!を掲げ日々、練習機T-4を巧みに扱い、最高の操縦術とともに飛行展示を披露している。

Img_1877_1_1  広角レンズでも全てを収めきれない大空のキャンバス。描かれたのは星、会場を埋めた観客から拍手が沸きあがる瞬間である。計算し尽された緻密細心の計画とともに行われる演舞は、航空自衛隊の高い練度を示すものである。

 以上が小松基地航空祭の速報である。詳報は順次掲載してゆく予定であるので、こちらは暫定版、続報をお楽しみに!

HARUNA

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

コメント (2)
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