北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

名古屋市科学館 NAGOYA CITY SCIENCE MUSEUM

2007-09-27 18:26:24 | 旅行記

■舞台は宇宙・・・へ

 先日、C.ジョニー氏と共に名古屋市科学館を見学した。月面探査機の打ち上げ成功もあって、宇宙関係の展示や、屋外のF-86Dなんかの撮影を中心に実施した。

Img_1380_1  NEW ORIENT EXPRESS(ニューオリエントエクスプレス)構想の研究用に開発されたロックウェルインターナショナル社X-30の1/10モデル。東京~ニューヨーク間を二時間で結ぶべくマッハ25での曳こうを構想。飛行高度は30000~90000㍍を飛行するということで、成層圏から中間圏を飛ぶという代物である。

Img_1386_1  サターン5型ロケットの模型。第一段ロケットの推力3400㌧、第二段ロケットの推力450㌧、第三段の推力100㌧を以てアポロ宇宙船を宇宙に射出するロケット。全長は111㍍で、京都タワーに迫る高さである。ロケットとしては史上最大で、アポロ計画に主眼を置いて開発され、重量の約九割が燃料という設計を採っている。

Img_1394_1  国産ロケットH-Ⅱロケット。現行のH-ⅡAロケットの前のロケットで、1994年に実用化、しかし1998年以降発射失敗事故が連続で発生し、現行のH-ⅡAに代替されることとなった。4000kgのペイロートを有し全高は50㍍、LE-7エンジン、LE-5Aエンジンを有する二段式で、NEC製の慣性誘導装置を有する。

Img_1341_1  H-Ⅱロケットのエンジン部分お展示されていた。解説掲示には実際のH-Ⅱロケットが科学館よりも大きいという解説があった。ロケットエンジンとはいえ、かなり大型である。ちなみに、ドンガラだけは南海電鉄なんば駅の入り口付近に展示されていたらしいが、先月撤去されたとの話。撮っとけばよかった。

Img_1331_1  1999年11月に発射失敗したH-Ⅱと運輸多目的衛星を回収するべく父島北西380km海域を探索したのが、ドルフィン3K(だったと思う)。無人の深海探査艇で、母船からケーブルを介して航行する。マンガン団塊やメタンハイドレートなどの資源もあり、深海は未だフロンティアラインを我々に提示している。

Img_1334_1  ロケット、航空機と科学館らしい展示であるがF-86D夜間戦闘機。F-86が昼間戦闘機と称されていた中でレーダーを搭載した航空機は夜間戦闘機といわれ、全天候戦闘機へ至る。ただ、レーダーの性能は今日的に見れば初歩的なもので、パイロットが熟練していれば肉眼で目標を捕捉し追跡することも出来るとの事。武装はロケット弾。

Img_1377_1  リニアモーターカー模型。JR東海が2025年を目処に中央新幹線として東京~大阪間を結ぶ構想がある。最新型のMLX01-2は2003年に山梨実験場で581km/hの世界最高速度を記録している。個人的には300km/hの現行新幹線でも充分にも思うが、勾配での減速などの制限が少ないのは理想的なのかな?とも。ところで、実用化されればリニアで東京~大阪っていくらかかるのかな?。

Img_1371_1  交通の仕組みを学ぶべく設置された鉄道模型。名古屋のツインタワーを模したビルなどジオラマが組まれているが、トヨタビルなどのミッドランドスクウェアやルーセントタワーなどは設置されていない。かなり様々な車輌が走っており、中部圏の車輌の特色を上手く再現していた。

Img_1346  0系新幹線と100系新幹線。それぞれ300系と700系新幹線により代替された新幹線である。自足250km/hというのは、フランスのTGVが実用化されるまでは世界最速の鉄道であり、一瞬奪われた営業速度世界一は500系が奪還している。この高速運転はN700系へと受け継がれており、新幹線特急電車網は、順次現行路線から広がり続けている。

Img_1358_1  0系新幹線の運転台。実物なのだろうか、後方には座席なども設けられていた。新幹線大爆破(75東映)を思い出す。この周りには自動改札機や行き先表示板なども展示されており、更に各種鉄道車両の模型なども展示されていた。名鉄8800形や白帯7000系、初代ビスタカーといった車輌などもあり、中々楽しめる。

Img_1402  何故かレーダー。平日1530時頃にレーダーを実際に稼動させる展示を行っており、周囲の建造物などのレーダー反射などを実際に見ることが出来るという。ということは中部国際空港に向かう旅客機や小牧基地を離陸した輸送機、岐阜基地を飛ぶ戦闘機なんかもレーダーに映ったりするのかな?と思ったり(考えてみると出力は低いから無理かな)。

Img_1405  原子力発電の仕組み。原子炉の隔壁などの様子を見ることが出来る。アメリカエネルギー省の実験では原子炉にゴーイング747やF-4E戦闘機を衝突させる試験を実際に行っており安全性を確認しているとか、そうなると怠慢やヒューマンエラーが一番怖いと感じた、逆にこの部分を安全確保する手段があれば原子力は案外安全に行うことも出来るのかもしれないが、人間の問題というのは難しいし、という印象も。

Img_1406  科学館には様々な実験施設が置かれている。基本的に中学校の理科の実験施設を拡大したようなものであるが、科学技術を実際に体験してもらうことで見学に来た児童や生徒に科学への興味を誘うことも、科学館としては重大な使命である。ただ、この時間帯は実験をしていなかったようで残念。

Img_1412  様々な蓄音機。これらが入った理工館は、一階に科学の広場、二階に防災の科学、三階に交通の科学、四階に物質と材料、五階に機械と動力、六階に光と音、七階に放送と通信、八階に電気とエネルギー、九階に広場がある。ロボットや工業材料など、わかりやすい展示と共に並んでいる。

Img_1414  機械と動力(だったかな)、水を実際に上下運動させ、その動きを知るための器材に加え、各種歯車などが展示されており、おおこれはFH-70の基部にある構造と同じだ、とか、これはMG-42機銃の装填機関部と動きが似ているとか、不穏なことを考えていたのは小生だけであろうか。

Img_1428  生命館。国際関係学をやっていると、例えば生命倫理と国際法、というようなテーマが浮かんでくるが、六ヶ所に分かれたフロアごとに展示が行われており、実験の施設などもある。どういった展示が行われているかには興味が尽きない。

Img_1432  C.ジョニー氏によれば、展示は時代に合わせ変わっているようで、この他に特別展示室や冒頭に挙げた宇宙と天文、今回は入らなかったがプラネタリウムなどを含めた天文館が理工館、生命館と共に並んでいる。入場料は確か大人で300円、比較的安く、幾度も通う子供達も多いとか。

Img_1444  舞台は宇宙へ、と銘打った今回の特集であるが、途中から新幹線とか宇宙から離れていったのはご愛嬌。名古屋市科学館は、地下鉄伏見駅から徒歩で10分ほど。この他にミリタリー系グッズが集まる大須で装備調達、喫茶マウンテンのアタック断念とか、鉄道ファンの名所、日本車輌ゆめステーション、それに名古屋テレビ塔からの夜景などを撮影。

HARUNA

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コメント (2)
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