◆自衛隊関連行事
今週の日曜日は新年度第一日目、四月一日です。その初日に行われるのが駒門駐屯地祭。富士の裾野の戦車部隊駐屯地の行事です。そしてもう一つは久里浜駐屯地祭が行われる。
富士は東宝映画では怪獣決戦の集合場所ですが首都防衛への重装備部隊が待機する我が国では千歳と並ぶ最大規模の機甲部隊拠点。日曜日に一般公開される駒門駐屯地には第1戦車大隊、第1機甲教育隊。そして富士駐屯地富士学校には富士教導団戦車教導隊、実に11個中隊が首都を支える盤石な護りを構成しています。
第1戦車大隊の二個戦車中隊に加え、第1機甲教育隊は戦車四個中隊と偵察部隊を有し、実は駒門駐屯地は富士駐屯地よりも多い戦車中隊を有しています。教育部隊ですので独自の後方支援部隊を持たず機動運用は成りませんが、戦略予備として教官から構成される部隊、鉄の壮大な威容を観閲行進で見ることが出来るということ。
新年度の駒門駐屯地祭、機甲部隊中心の行事なのですが、一番の注目は第一機甲教育隊へ配備成った世界最新鋭の10式戦車でしょう。世界の戦車は既存戦車への過剰な防御力付与による重量の極限までの増大を背景に必要な防御力と最大の自動化による軽量化を実現、懸架装置の電子制御と新開発の国産砲を併せた戦後戦車半世紀技術の結晶として完成しました。
まあ、駒門駐屯地は、国際活動教育隊の隊長が駐屯地司令を務める駐屯地ですから、訓練展示などでは主力が国際教なのですが、ね。部隊規模では第一機甲教育隊、第一戦車大隊、第一高射特科大隊と比べれば人員規模は小さいのですが、陸幕直轄部隊ですから、ね、ううむ。
第一高射特科大隊、第一後方支援連隊戦車直接支援隊と高射直接支援隊、そして東部方面隊直轄の第364施設中隊、主にこうした部隊が駐屯していますので観閲行進は迫力、観閲行進と戦車の距離も近いのですよね。あと、首都直下型地震対処物資集積訓練が2011年2月14日から18日まで行われているのですよね、11万の部隊の支援を念頭とした演習でした。そう、あの震災の一ヶ月前。そういう意味で注目と言えるでしょう。
第一師団ですが、首都防衛という重責を担いつつも重装備軽装備とも更新の優先度が遅いように見え、しかも装備編制も軽装備を念頭に置かれているようで、まさか首都へ攻め込まれるとは考慮していない、という背景に起因しているのでは、とも。もっと、第七師団と並ぶような全自衛隊羨望となるような最優良装備を以て富士地区の恵まれた演習場に研鑽を積む部隊足り得ないか。
いっそ、教育部隊を首都防衛教導師団に改編、第一師団は中央即応集団を支える機械化緊急展開部隊として位置づけを置き換え、三個普通科連隊を中心に有事即応、連隊戦闘団を常時編制する部隊としては、と。いや、アメリカでもワシントンDCの警備は海兵隊ですし、フランスも官庁街は外人部隊が防衛。それに市街地戦闘は我が国防衛に欠くべからざる任務、首都防衛の部隊が重装備でこれに応える運用基盤を構築、必要と考えるのですがね。
さて、ここまでは駒門に行きたくなりそうな話。実は駒門、東京に近く要人が多く来場しますので、良い撮影位置はほぼ来賓席、ほら、観閲行進も全て来賓席が映らない場所即ち端っこから撮ってるじゃないですか、撮りにくいのですよ、だから場所を移動した。模擬戦の写真などはもう一度場所を戻してEOS-40Dのライブビューア機能をフルに活用したほど。
そして駒門駐屯地は、そこまで広い駐屯地ではない、正確には駐屯地の規模は起きくとも式典会場が決して広くないため、戦車部隊は観閲行進ぐらいが見せ場、というところなのが一つの難点。せっかくの戦車部隊なのに、と。しかし駐屯地は高速道路から近いですし、御殿場線からも徒歩で行くことが出来る駐屯地、交通の便利は良いのですよ、そして季節がら、うまくすれば桜と戦車という構図で撮影することも出来るかもしれません。とにもかくにも新年度自衛隊行事第一号、足を運ばれてみてはどうでしょうか。
◆駐屯地祭・基地祭・航空祭
- 4月1日:駒門駐屯地創設記念行事・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/eae/
- 4月1日:久里浜駐屯地創設記念行事・・・http://www.mod.go.jp/gsdf/eae/
◆注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関