■特殊大型車両通行申請
前回から大分時間が空いてしまいましたが。車幅が2.5mを越える車両が行動を通行する際には対向車に衝突しないよう、手続きが面倒、これが日本の装甲車開発の上での大きな制約の一つ。
千歳市戦車C経路、という日本では大分の玖珠のほか例外的に認められている自衛隊装甲車両が通行可能な一般道があります。平日でも千歳市HPの自衛隊車両通行情報を参照し、交差点やコンビニの前でのんびりしていますと、90式戦車や89式装甲戦闘車が次々通過してゆくという、日本でも戦車が一般道を日常走行できる場所があると教えてくれます。
千歳空港から観光バスで移動する外国人観光客が北海道で最初に度肝を抜かれるという迷物観光地ですが、ここを日常的に利用していた部隊の方に話を聞く機会が先日ありました。同時に折角真駒内まで行ったのだから何とか月曜日一日休めるようにしまして、丸一日C経路で戦車撮影、というものもやっておけばよかったなあ、という後の祭りを痛感する。
C経路、手続きが面倒だった、という。毎日走っていてもその為の努力は、と。その方は幹部、移動時は車長として責任を負うと共に、移動申請等書類との格闘を机上で担う指揮官でしたので、C経路移動は、装甲車両で演習場を疾駆する感覚とは別の、通過時間という道路使用の時刻を守らねばならず、演習場の状況終了から移動まで、大変だったという。
千歳市C経路でさえ、これは千歳市という自衛隊車両通行になれている道路管理者との申請でも大変、ほかの道路を同様に移動する際の考慮すべき命題の一つ。道路管理者への特殊大型車両通行申請、所轄警察署長への届け出と煩雑ではあるのですが、国土交通省では特に一般貨物輸送の輸送効率化を念頭に申請書をWeb申請が可能になったとのことでした。
特殊大型車両通行申請、従来のような窓口届け出、つまり管理者不在の場合は申請さえ出せない状況から脱却するとともに、複数の道路管理者にまたがる場合、例えば一つの経路で国道と県道を通行する場合に従来は全ての管理者に申請する必要がありましたが、現在は一つの管理者に申請することでほかの管理者へも申請が送付されるようなったという。
したがって、この手続きの煩雑さは昭和の頃から比較したらば、かなり自動化されたといえます。手数料を数百円要しますが、燃料代を考えればそれほど大きな負担ではないといえるでしょう。例えばこの申請がもう少し自動化が進むならば、車載端末の通信機能を利用して車内から適宜申請を送信できるようなれば、車幅問題、解決できるかもしれません。
16式機動戦闘車、車幅2.98mですが四国善通寺の第15即応機動連隊に正式配備されたのが四月初旬、その二ヶ月後の六月初旬には長躯北海道札幌真駒内駐屯地の旅団祭に颯爽と登場、観閲行進で雄姿を道民に見せつけました。即応機動連隊道南展開、戦略機動力が重視される即応機動連隊の真価を行事を通じ広く誇示した貴重な事例といえるでしょう。
即応機動連隊道南展開、善通寺から真駒内までの経路は決して近距離ではなく、フェリーと高速道路を乗り継いで展開、フェリーを利用しますと太平洋フェリーでは名古屋から仙台経由で苫小牧まで丸二日、新日本海フェリーでも舞鶴から小樽まで二日近くを要します、ただ、フェリーでの移動は乗船してしまえばそのまま、ですが、真駒内は内陸にあります。
第14旅団の最新鋭装甲車両が第11旅団という最新装備で固めた総合近代化旅団の旅団行事に華を添えた、一方、やはり高速道路利用と国道や道道通行は書類申請による通行許可を経て実施したとのお話で楽ではなかったもよう。内地の装備が道内観閲行進に登場するのは自衛隊初だ、と思いつつ、併せて戦略機動力に驚かされた、が、移動大変だった、と。
昭和と平成、道路利用の手続きは大きく自動化されました。尤も昭和の頃は61式戦車が移動する際、厳密には道路運送車両法に抵触する状況での通行であっても、警察は黙認したという、今程厳格に戦車通行が制限されていなかったともいいますが、一方、やはり厳しかったというOBの方も居まして、申請が自動化された事は朗報といえるかもしれません。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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前回から大分時間が空いてしまいましたが。車幅が2.5mを越える車両が行動を通行する際には対向車に衝突しないよう、手続きが面倒、これが日本の装甲車開発の上での大きな制約の一つ。
千歳市戦車C経路、という日本では大分の玖珠のほか例外的に認められている自衛隊装甲車両が通行可能な一般道があります。平日でも千歳市HPの自衛隊車両通行情報を参照し、交差点やコンビニの前でのんびりしていますと、90式戦車や89式装甲戦闘車が次々通過してゆくという、日本でも戦車が一般道を日常走行できる場所があると教えてくれます。
千歳空港から観光バスで移動する外国人観光客が北海道で最初に度肝を抜かれるという迷物観光地ですが、ここを日常的に利用していた部隊の方に話を聞く機会が先日ありました。同時に折角真駒内まで行ったのだから何とか月曜日一日休めるようにしまして、丸一日C経路で戦車撮影、というものもやっておけばよかったなあ、という後の祭りを痛感する。
C経路、手続きが面倒だった、という。毎日走っていてもその為の努力は、と。その方は幹部、移動時は車長として責任を負うと共に、移動申請等書類との格闘を机上で担う指揮官でしたので、C経路移動は、装甲車両で演習場を疾駆する感覚とは別の、通過時間という道路使用の時刻を守らねばならず、演習場の状況終了から移動まで、大変だったという。
千歳市C経路でさえ、これは千歳市という自衛隊車両通行になれている道路管理者との申請でも大変、ほかの道路を同様に移動する際の考慮すべき命題の一つ。道路管理者への特殊大型車両通行申請、所轄警察署長への届け出と煩雑ではあるのですが、国土交通省では特に一般貨物輸送の輸送効率化を念頭に申請書をWeb申請が可能になったとのことでした。
特殊大型車両通行申請、従来のような窓口届け出、つまり管理者不在の場合は申請さえ出せない状況から脱却するとともに、複数の道路管理者にまたがる場合、例えば一つの経路で国道と県道を通行する場合に従来は全ての管理者に申請する必要がありましたが、現在は一つの管理者に申請することでほかの管理者へも申請が送付されるようなったという。
したがって、この手続きの煩雑さは昭和の頃から比較したらば、かなり自動化されたといえます。手数料を数百円要しますが、燃料代を考えればそれほど大きな負担ではないといえるでしょう。例えばこの申請がもう少し自動化が進むならば、車載端末の通信機能を利用して車内から適宜申請を送信できるようなれば、車幅問題、解決できるかもしれません。
16式機動戦闘車、車幅2.98mですが四国善通寺の第15即応機動連隊に正式配備されたのが四月初旬、その二ヶ月後の六月初旬には長躯北海道札幌真駒内駐屯地の旅団祭に颯爽と登場、観閲行進で雄姿を道民に見せつけました。即応機動連隊道南展開、戦略機動力が重視される即応機動連隊の真価を行事を通じ広く誇示した貴重な事例といえるでしょう。
即応機動連隊道南展開、善通寺から真駒内までの経路は決して近距離ではなく、フェリーと高速道路を乗り継いで展開、フェリーを利用しますと太平洋フェリーでは名古屋から仙台経由で苫小牧まで丸二日、新日本海フェリーでも舞鶴から小樽まで二日近くを要します、ただ、フェリーでの移動は乗船してしまえばそのまま、ですが、真駒内は内陸にあります。
第14旅団の最新鋭装甲車両が第11旅団という最新装備で固めた総合近代化旅団の旅団行事に華を添えた、一方、やはり高速道路利用と国道や道道通行は書類申請による通行許可を経て実施したとのお話で楽ではなかったもよう。内地の装備が道内観閲行進に登場するのは自衛隊初だ、と思いつつ、併せて戦略機動力に驚かされた、が、移動大変だった、と。
昭和と平成、道路利用の手続きは大きく自動化されました。尤も昭和の頃は61式戦車が移動する際、厳密には道路運送車両法に抵触する状況での通行であっても、警察は黙認したという、今程厳格に戦車通行が制限されていなかったともいいますが、一方、やはり厳しかったというOBの方も居まして、申請が自動化された事は朗報といえるかもしれません。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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