北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

令和二年度十月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2020.10.17-10.18)

2020-10-16 20:12:31 | 北大路機関 広報
■自衛隊関連行事
 今週末も自衛隊関連行事はCOVID-19感染対策により実施されません。そこで懐かしい浜松航空祭の写真とともにウィズコロナ時代における大学の在り方を考えてみましょう。

 大学講義のコロナ時代における危機感、これは前期期間中に北大路機関創設の母校にて、学生の一割が退学を検討している旨が報じられまして、コロナ時代の大学のあり方について深く考えることとなったためです。実際痛感するのは、大学がオンライン化により緊急事態宣言下を乗り切ったのは主として講義のオンライン化だけなのですよね。充分なのか。

 一回生は本当に大変だと思う。高等学校から大学へ、大学へどう入学するかの勉強方法を教えることはできても、大学生とはどういうものかを教えることは高等学校では出来ません。そして大学生、怠惰に過ごす事も勤勉に過ごすことも学生の自主性、裁量に任されているのですが、怠惰と勤勉の定義は学生自身がOJTのように身につけている。今はどうか。

 OJT,オンザジョブトレーニングは学生ではなく社会人が企業教育において用いる手法ですので学生身分には概念としては適合しません、が、講義内容を見極め、その上で専攻に繋がる知識分野の裾野構成、そして研究方法、資料解析からフィールドワークまでの一連の流れは、大学という空間の中で身につけるもので、オンラインには限界があるように思う。

 オンライン教育に限界がある、これは企業で既に強く指摘されている点です。日本では大学生が大学で得た研究結果をそのまま活かせる職場は、もちろん司法書士や弁護士、理系の研究者でそのまま研究室から指定された企業を除けば、少数派です。基本的に企業内教育とOJTにより必要な人材を養成している、これがコロナで無理矢理絶たれている、と。

 実感はあるのか。学生という身分となることはできても、学生という本分を修得できていない、実感の乖離があるように思います。いや、対面講義は限定的に再開しているし、施設利用も緩和している、図書館も開いた、という反論はある、その通りです。しかし、限定的なのですよね。事業評価ではありませんが実感に大学当局の認識と乖離があると思う。

 オンライン自主ゼミは一つの選択肢として前回提示しました。研究に資する資料、体系書でも研究書でも原書でも邦訳体系書でも良いのですが、大学が輪読の場をオンラインに設定し、裾野分野となる論理体系構築に資する知識習得を大学が後押しする機構を構築するのです。そして知識内部化に甘んじるのではなく、大学が評価基準を明確化するべきです。

 本学ではオンライン自主ゼミによる課外活動を重視しており、この学生は、と。要するに輪読に参加した学生の水準を就職活動や大学院進学に際し明確に数字を示せるようにする。大学には負担もあります、第一に広報、企業にその取り組みが周知されなければ通信料の無駄に留まります。HPの容量も負荷が掛かります、がやるべきだと思う。大学の為にも。

 TA、ティーチングアシスタント。大学院生による講義助手制度も拡充が必要となるでしょう、オンライン自主ゼミを実施するといって、輪読が機能しているか方向性が逸脱していないか、教授準教授講師が一人指導する事が望ましいのですが規模が大きくなれば人数が足りません。するとオンライン自主ゼミへTAの支援も必要になり人件費が必要とはなる。

 オンライン留学という制度も必要でしょう。具体的には大学の海外提携校オンライン講義を傍聴し、また評価を得られる制度の構築です。手続きの煩雑さは多々あるかもしれませんが、NHKで海外大学の講義だけを視聴するようなものではなく、大学単位として海外大学の名前を示せるのですから、学生の達成感には大きな飛躍となるのではないでしょうか。

 このままで良いのか。素朴な疑問は此処です。このままでも年内にワクチン接種が開始されるならば問題はありません、いや年度内でもなんとかなる、が、厚労省からのワクチン接種計画は、そもそも全国民接種を挙げても、どこで接種させるのかの大綱もありません、ワクチンは予防薬で治療薬ではない、接種施設で感染拡大しては本末転倒といえましょう。

 ウィズコロナ。一過性ではなく、COVID-19の影響は長期化します。ワクチン完成は早くとも来年、それも一応は安全性を確保しなければ数年後に大規模な薬害訴訟となりかねません。注射が必要で錠剤のような経口ワクチンではないため、全国民分のワクチン接種計画はアベノマスクのような郵便送付だけで終わるものではありません。時間が掛かります。

 打つ手なしではなく、大学は色々模索している話は聞きます、が、充分ではない、少なくとも伝わってこない、大学生が実感できる水準にはほど遠い現実があります。すると多少は対面授業を行っている高等学校から、現状の大学に進学するよりは、コロナ影響が長期化した場合、大学が見放され進路に高卒就職と企業OJTが大学の教育や研究に取って代る危機感がありますね。

■駐屯地祭・基地祭・航空祭

・今週末の行事なし

■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関
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