北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

【京都幕間旅情】祇園祭二〇二四-後祭り宵々山,京都散歩は暑すぎてヤバい!祭事継承にも熱すぎてヤバい!

2024-07-31 20:22:29 | 日記
■暑すぎてヤバい!
 暑すぎてヤバい!というのは祭事を継続する上でも影響が及ぼすほどの一種これは文化の継承という視点でも問題となります。

 祇園祭が熱くなり続けるという状況から気候変動についての話題に無理やりこじつけ、コジツケというのは直接現場を取材に行けない話題での北大路機関の常とう手段で代名詞のようなものだ、こうして話題を展開してきたわけなのですけれども。

 温室効果ガス排出は、途上国がこれから先進国へと転換してゆく際にどうしても輩出しなければならず、ようやく資源外交以外の工業製品を輸出できるようになったばかりの途上国に、いままで散々温室効果ガス排出を伴う先進国が何か言えるのか、と。

 気候変動対策は、いや言えるんだ、と先進国が地球は一つなのだからという言い分で途上国にも気候変動対策のレジームに、多少手心を加えているという厚かましさを突き付けているという事を、まず先進国と呼ばれる諸国の主権者は理解しているのでしょうか。

 先進国の主権者と呼ばれるたちばには、わたしなんかも含まれているのですが、結果論ですが、先行して経済発展を行う際の温室効果ガス排出を、例えば途上国などは遡上して訴求したいような錯覚に陥るのではないか、いわゆる、立場が違えば論では。

 排出権、という、温室効果ガスをゼロには、できないという立場から限定的に地球環境に影響を与える権利を金銭で支払う制度を構築して、しかし途上国には、先進国の過去の排出を相殺する意味で、手心を加えた様な、そんな制度は構築しているようですが。

 産業革命からの積算排出総量となると、とても排出権取引では相殺できないという言い分が成り立つでしょうし、すると先進国も、過去の植民地時代に近代化に尽力したではないか、という、日本以外の国では当然持っている価値観の反論に繋がりかねない。

 帝国主義の過去との歴史を掘り返すようなことになりかねず、気候変動対策は一歩間違えば世界の二分化、それも自由主義と社会主義のような構造とは異なる、思想信条だけでは解決できない対立、気温上昇どうするかという、対立に繋がりかねません。

 温室効果ガス帝国主義、いや違うなあ、ウォーラーステインやアンソニーギデンズあたりであればもう少しいい表現を出すのか、温暖の衝突、サミュエルハンチントンでもこんな安普請な表現はないだろうか、それにしても新しい対立の萌芽といえますが。

 日本と欧州とアメリカで、全く違う認識が先進国間でも生まれるのではないか。先ず欧州、欧州では移民が増大していますが、多くは途上国から、そして正規の手続きで移民として定着した方々は、言い換えれば温室効果ガス排出に歴史的な影響は少ない。

 途上国から21世紀に移民した方々とその家族にも、先進国民として温室工がガス排出削減の努力に伴う経済的負担を負わなければならないのか、となる。実際には、それを知っていて移民したのだろう、と反論されるのでしょうが、分断の温床となりえる。

 アメリカなどは分かりやすいのです、ヨーロッパ系とアフリカ系とアジア系とヒスパニック系で既に分断が起きているのだから、もっとも白人と黒人と黄色人種という言葉をやめても、分断という現実は解消しないどころか何一つ変わらないのですけれどもね。

 気候変動対策に内燃自動車全廃を掲げていますが、中古の50万円の自動車並みの航続距離を持つ電気自動車は500万円を超える、電気自動車一つとって、貧乏人はバスに乗れ、という主張にもなってしまう訳ですから、気候変動対策は分断と不可分なのです。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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【京都幕間旅情】祇園祭二〇二四-後祭り宵々山,気候変動と経済開発は先進国と新興国の難しい関係

2024-07-31 20:01:19 | 日記
■宵山に気候変動を感じる
 祇園祭は無事閉幕となりましたが写真紹介はもう少し続く。

 気候変動、2000年代に大学で専攻を決める過程で様々な最先端の学問に接する事が出来て、視野が広まったことを感謝しています、その中に環境経済学というものもありまして、そう、SDG’sなんて言葉が出る遥か前の話ではあるのですけれども。

 国際経済学では大家の先生に学ぶことができまして、多国間国際分業と対外直接投資の流れとともに安全保障を特に軍事の視点から研究する事が出来たのは幸いだったのですが、多国間国際分業は、グリーバルサプライチェーンという一種の常識となって。

 多国間国際分業の根底は日本のトヨティズム、トヨタ自動車の1980年代からの東南アジア全体にひろがる部品流通網を分析することにより将来の、つまり現代のサプライチェーンを予測し理解できる、という点は慧眼であったのですが、ここでひとつ。

 軍需産業が端的な視座を供してくれるのですが、多国間国際分業により各国に工業化の基幹部分が醸成されるようになりますと、どの国でも、せめて必需品は国産品で揃えたい、という指導者や主権者の意思が働くようになり工業化の端緒につながる。

 家電や自動車となると、性能が不安定で高くつく国産品と安価な高性能の外国車と比較しますと、舶来品へ消費者の消費行動は収斂してゆくのですけれど、防衛装備品など、自分のフトコロではない部分では多少寛容となりうる、こうした流れが形成されて。

 エンブラエルなんかが代表例でしょうか、初期のものは開発独裁の時代だからこそ空軍が、軍事力強化ではなく産業育成のためというか、低性能短寿命のものを買い取っていましたが、我慢する事40年でKC-390輸送機を開発できる程度にまで成長します。

 カーン戦闘機と強襲揚陸艦アナドルにつづいて6万t級航空母艦建造を構想しているトルコなどもその一例で、インドのアージュン戦車やテジャス戦闘機も同じで、インドネシアのハリマウ軽戦車然り、タイの中国製戦車に搭載したタイ製電池パック然り。

 工業化は、同時にこの基盤を基に民需産業でも国際競争力を兼ね備えるようになる、外国製よりも国産品で生活を満たしたい、それにこたえられる性能と価格帯を確保できるようになれば、と。逆に基幹部分のパテント料で先進国は稼ぐようになる。

 サブスクリプト制度により、日本はこの部分で遅れているんだ、サーバーに通信や物流などなどのサービスの定額制の収益から、先進国では一気に脱工業化が進んでいる、実際造船を見るとイギリスは空母さえまともに建造できず岸壁の女王にかしずく。

 ただ、ここで気候変動対策、という問題を突き付けることで、下手をすると新しい南北問題を醸成するようになっている。昨今はグローバルサウスという言葉で説明していますが、それは、途上国という言葉がグローバルサウスに転換しようとする最中ゆえ。

 気候変動対策の要諦は温室効果ガス排出対策が中軸です、温室効果ガス大気中からの回収技術なども進められていますが、先進国は太陽光パネルに高度密閉建築物と電気自動車や原子力発電など、様々な技術が開発され、そして普及している、しかし。

 グローバルサウスにはこれら恩恵がないばかりか、原子力発電などの核開発も核不拡散条約という国際公序により制限されている、なにより社会保障が今後の課題であり、今は先ず経済拡大を進めねばならず、その為には温室効果ガスの排出が必至という。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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ウクライナ情勢-ニウヨークでのロシア軍攻撃とウクライナ軍ロシアミラーヴォ空軍基地無人航空機攻撃

2024-07-31 07:00:20 | 防衛・安全保障
■防衛情報-ウクライナ戦争
 一旦補給が途絶して戦線の維持に回ると反撃に転換する事が容易ではないという事を端的に示している。

 ロシア軍はニウヨークにおいて戦術的に大きな前進に成功した。ISWアメリカ戦争研究所が7月22日に発表したところによれば、ロシア軍はトレツク南方のニウヨークにおいて前進したほか、ハリコフ市北東のヴォフチャンスク、ドネツク市西部のクラスノホリフカ、ドネツク市南西部のマクシミリャニフカにおいて漸進しているとのことです。

 ウクライナ軍は、アメリカ軍事援助再開後も決定打を欠いているようで、クラスノダールクライのトゥアプス石油関連施設やモロソフスク空軍基地などへの無人機攻撃を実施するなど、無人航空機による攻撃に重点を置いています。再開されたアメリカ軍事援助などの物資を次の反攻に備え備蓄しているのか、不足したままなのかは未だ未知数だ。
■防衛情報-ウクライナ戦争
 空軍と航空打撃力の在り方を再検討すべき時期なのかロシア軍の防空システムに問題があるだけなのか。

 ウクライナ空軍はロストフ州ミラーヴォ空軍基地に対して無人機攻撃を成功させました。ISWアメリカ戦争研究所7月20日付ウクライナ戦況報告によれば、ウクライナ軍は30機の無人機により基地機能と燃料施設に対し被害を与えたとしています。他方、ロシアロストフ州のゴルベフ知事によればロシア軍は無人機26機を迎撃したと主張している。

 ミラーヴォ基地には第1親衛爆撃航空師団隷下の第31航空連隊が展開しており、この連隊はSu-30SM戦闘爆撃機24機を運用している部隊です。他方、ロシア軍も19日夜から20日にかけウクライナ本土へのミサイル攻撃を実施し、ウクライナ軍北部作戦集団によればチェルニヒウ州内のインフラ設備がこの攻撃により損傷したと発表しています。
■防衛情報-ウクライナ戦争
 象徴的な成功であっても戦術的な成功ではないということなのかもしれませんね。

 ミラーヴォ空軍基地の無人航空機攻撃による被害状況について、ISWアメリカ戦争研究所の7月21日付戦況報告では、整備格納庫と燃料貯蔵施設が損傷し、周辺の田畑に火災が発生したと追加の概況を報告しました。ただ、この攻撃がミラーヴォ基地所在の航空機に対して損害を与えられたかについてはISWは確認ができていないとしています。

 ロシア軍はロストフ州でのウクライナ軍攻撃がロシア軍の迎撃により大半を撃墜されていると発表していますが、あわせてロシア国防省の発表として20日から21日にかけ黒海上空において無人機5機をロシア軍が撃墜したと発表、21日にはクリミア半島に向け飛翔中のATACMSロケット2発も迎撃に成功したと主張しています。

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