■臨時情報-ウクライナ情勢
キエフ48時間陥落という当初懸念が当面回避され開戦から三カ月を経た今、ウクライナ軍はルガンスク周辺で苦戦は報じられるものの全体的には善戦しています、こうしたなか。
アメリカ政府はウクライナ政府との間で供与兵器に関する紛争拡大抑止に関する協議を行った、ロイター通信が報じました。実はアメリカは強力な装備供与に対して当初非常に抑制的で、開戦前に大量に供与されたジャベリン対戦車ミサイルの射程は2km、比較軸は変ですがイスカンデル短距離弾道弾と無理に比較すると射程は250分の一でしかありません。
しかし、アメリカがこれまでに供与したものにはM-777榴弾砲という射程30kmの火砲が含まれており、更にアメリカはデンマーク軍の装備するハープーン地対艦ミサイルを仲介し供与の方針を示しました、これは射程が200kmとなります。ウクライナ政府は戦闘機の供与を希望しつづけ、またアメリカはハープーンの空対艦型供与も検討対象としています。
懸念されるのは、ウクライナ軍がロシア深部の攻撃に供与兵器を用い、戦争が拡大するという第三次世界大戦に繋がる危惧です。実は、ハープーン供与の際に筆者は、仮に最新のGPS誘導型が供与されれば、現在のウクライナ勢力圏からクリミア半島のセバストポリ軍港に停泊中の黒海艦隊艦艇を正確に照準できると認識、大丈夫なのかと危惧していました。
デンマーク軍が装備していた冷戦時代の地対艦ミサイル型はしかし若干古く、GPS誘導型はありません、もちろん装填する事やGPS誘導型に改良する事は可能ですが、アメリカはこれを避ける為に敢えてアメリカ軍が運用している型式とは前の型式である点を強調したのでしょう。しかし、武器供与は確実にロシアを刺激している点は認識していると考える。
NATOからのウクライナへの兵器供与は、先日M-113装甲車や改良型のAIFVの供与数かかなりの数に達した為にウクライナ軍がM-113装甲車主力の機械化師団を編成、T-72戦車の供与も増えていますが、NATOは慎重にCV-90のような装甲戦闘車や第三世代戦車であるレオパルド2供与は行っていません、最大のものでS-300地対空ミサイルの補充くらい。
M-142-HIMARS高機動ロケットシステム、アメリカでは現在供与の検討対象にHIMARSが挙げられているとロイターは報じています、これは陸上自衛隊も運用するMLRS多連装ロケットシステムの装輪型で、ハープーンとともにHIMARSは台湾が2020年にアメリカから輸入が決定した事でも知られる装備です、このHIMARSは様々な弾薬を使用可能だ。
HIMARSは戦車に強力な威力を発揮するM-26ロケット弾が射程30kmですが、GPS誘導型のM-31ロケット弾は70kmの射程を有しています、ただ、HIMARSはATACMS陸軍戦術ロケットを発射可能で、この射程は400km以上に達し、勿論アメリカは供与しないという選択肢があるのですが、装填状態では敢えて外見で弾薬が判別できない設計なのです。
開戦前にロシアは偽旗作戦を展開した際に、ウクライナ領内へTHAAD終末高高度迎撃システムが配備されたという虚偽発表を国防省が行っています、これはロシア国内世論形成に際して、NATOの強力な兵器がウクライナへ装備されているという主張で、THAADは知名度が高い為に、配備する意味のないものであっても危機感醸成へ主張した事がある。
ロシアの危惧はウクライナ軍の奮戦という結果があるとはいえ、短期間でウクライナが崩壊せず、更にロシア軍による住民虐殺などの人道危機問題が、EU代表団等により判明しますと、ウクライナ支援機運が高まり兵器供与が大車輪で進んでいます。しかし、例えば国連PKO部隊派遣などを通じず、武器だけを供与する事はロシアの危惧を的中させる皮肉な結果ともなっているのですね。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
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キエフ48時間陥落という当初懸念が当面回避され開戦から三カ月を経た今、ウクライナ軍はルガンスク周辺で苦戦は報じられるものの全体的には善戦しています、こうしたなか。
アメリカ政府はウクライナ政府との間で供与兵器に関する紛争拡大抑止に関する協議を行った、ロイター通信が報じました。実はアメリカは強力な装備供与に対して当初非常に抑制的で、開戦前に大量に供与されたジャベリン対戦車ミサイルの射程は2km、比較軸は変ですがイスカンデル短距離弾道弾と無理に比較すると射程は250分の一でしかありません。
しかし、アメリカがこれまでに供与したものにはM-777榴弾砲という射程30kmの火砲が含まれており、更にアメリカはデンマーク軍の装備するハープーン地対艦ミサイルを仲介し供与の方針を示しました、これは射程が200kmとなります。ウクライナ政府は戦闘機の供与を希望しつづけ、またアメリカはハープーンの空対艦型供与も検討対象としています。
懸念されるのは、ウクライナ軍がロシア深部の攻撃に供与兵器を用い、戦争が拡大するという第三次世界大戦に繋がる危惧です。実は、ハープーン供与の際に筆者は、仮に最新のGPS誘導型が供与されれば、現在のウクライナ勢力圏からクリミア半島のセバストポリ軍港に停泊中の黒海艦隊艦艇を正確に照準できると認識、大丈夫なのかと危惧していました。
デンマーク軍が装備していた冷戦時代の地対艦ミサイル型はしかし若干古く、GPS誘導型はありません、もちろん装填する事やGPS誘導型に改良する事は可能ですが、アメリカはこれを避ける為に敢えてアメリカ軍が運用している型式とは前の型式である点を強調したのでしょう。しかし、武器供与は確実にロシアを刺激している点は認識していると考える。
NATOからのウクライナへの兵器供与は、先日M-113装甲車や改良型のAIFVの供与数かかなりの数に達した為にウクライナ軍がM-113装甲車主力の機械化師団を編成、T-72戦車の供与も増えていますが、NATOは慎重にCV-90のような装甲戦闘車や第三世代戦車であるレオパルド2供与は行っていません、最大のものでS-300地対空ミサイルの補充くらい。
M-142-HIMARS高機動ロケットシステム、アメリカでは現在供与の検討対象にHIMARSが挙げられているとロイターは報じています、これは陸上自衛隊も運用するMLRS多連装ロケットシステムの装輪型で、ハープーンとともにHIMARSは台湾が2020年にアメリカから輸入が決定した事でも知られる装備です、このHIMARSは様々な弾薬を使用可能だ。
HIMARSは戦車に強力な威力を発揮するM-26ロケット弾が射程30kmですが、GPS誘導型のM-31ロケット弾は70kmの射程を有しています、ただ、HIMARSはATACMS陸軍戦術ロケットを発射可能で、この射程は400km以上に達し、勿論アメリカは供与しないという選択肢があるのですが、装填状態では敢えて外見で弾薬が判別できない設計なのです。
開戦前にロシアは偽旗作戦を展開した際に、ウクライナ領内へTHAAD終末高高度迎撃システムが配備されたという虚偽発表を国防省が行っています、これはロシア国内世論形成に際して、NATOの強力な兵器がウクライナへ装備されているという主張で、THAADは知名度が高い為に、配備する意味のないものであっても危機感醸成へ主張した事がある。
ロシアの危惧はウクライナ軍の奮戦という結果があるとはいえ、短期間でウクライナが崩壊せず、更にロシア軍による住民虐殺などの人道危機問題が、EU代表団等により判明しますと、ウクライナ支援機運が高まり兵器供与が大車輪で進んでいます。しかし、例えば国連PKO部隊派遣などを通じず、武器だけを供与する事はロシアの危惧を的中させる皮肉な結果ともなっているのですね。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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