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【日曜特集】航空自衛隊60周年小松基地航空祭(3)F15デジタル迷彩機動飛行(2014-09-20)

2020-10-25 20:09:17 | 航空自衛隊 装備名鑑
■イーグルの機動飛行は激しく
 航空自衛隊創設60周年記念の小松基地航空祭はF-15J戦闘機デジタル迷彩の機動飛行が続きます。

 デジタル迷彩、旋回へ。ソ連空軍全力の侵攻になんとか十日間、アメリカ太平洋軍の増援が本格化するまでの十日間を自衛隊だけで北海道の航空優勢を遠い松島基地から維持できる戦闘機が求められ、結果、F-16やミラージュF1は選外となります。F-14かF-15に。

 デジタル迷彩、ヴェイパーを曳いて。F-14は高コストで導入が実現しなかった、こう説明される識者も多いのですがよくよく当時の実状を調べますと空母艦載機であるF-14は松島から北海道へ航空優勢確保に進出する運用よりも、拠点を防空する設計だという評価に。

 デジタル迷彩、青空と仰ぐ。F-14は射程165kmのAIM-54フェニックス空対空ミサイルを運用できますが、空母を防護しA-6攻撃機の打撃を防空するための明確な守る対象と攻撃を受ける時機が明瞭な場合に威力を発揮し、F-14には日本列島は空母として大きすぎた。

 デジタル迷彩、紺碧の空へ急上昇だ。F-15は制空戦闘機、要するに航空優勢の確保できていない空域へ進出して敵の迎撃戦闘機を全てたたき落として制空権を奪取する、という運用思想の戦闘機でして、空母という点を守るF-14に対しF-15は、大地という面を守れる。

 デジタル迷彩、逆光気味に戻ってきた。1976年の入間基地国際航空ショーにてアメリカはマクダネルダグラスがF-15を、グラマンがF-14を展開させ当時熾烈な売り込み合戦と報道を白熱させましたが、結局この時点ですでにF-15戦闘機という結論がでていたとも。

 デジタル迷彩、群青の天頂へ。1977年の国防会議にてこのF-15導入は正式決定、1978年にはライセンス生産を受け持つ三菱重工技師団がマクダネルダグラスのセントルイス工場へ大挙渡米し、また有償供与の機体は1980年に完成、1981年3月に岐阜に到着した。

 F-15機動飛行、ヴェイパーを曳き急旋回を。このF-15は導入当時のレートから一機180億円といわれていましたがそれほどは高くなく、ほぼ一機102億円という。そして前述の通り、F-15は贅沢な部品と設計を潤沢に注いだ戦闘機故に性能もものすごいものでした。

 F-15戦闘機デジタル迷彩、真下から撮る。F-15は機内燃料だけでフェリー航続距離が4600kmとグアムまで十分飛行でき、戦闘行動半径は1900kmあるために小松基地から北京まで1789km、要するに北京上空の敵と一戦交えて小松に戻ることも十分可能だ、という。

 デジタル迷彩、機体正面が。F-15戦闘機のエンジンはIHIがライセンス生産するプラットアンドホイットニーF100-IHI-100でアフターバーナー点火時の出力は10.8t、ドライ推力でも6.62tありますので空虚重量12.9tのF-15は理論上垂直離陸であっても可能という。

 F-15機動飛行、真下から日光浴びて。空戦能力ももの凄くAPG-63レーダーは150km以遠の戦闘機を捕捉、射程70kmのAIM-7や国産で射程75kmというAAM-4ミサイルにて精密に狙えるとともに、自重12.9tながら最大離陸重量は30.8tもあり、10tの兵装も積む。

 デジタル迷彩、着陸しボーイング767ならぶターミナルと。F-15戦闘機、その最大の強みは巨大すぎる機体で、これはレーダーの改良を筆頭に近代化改修をどれだけでも重ねられ、頑丈な構造は改修に費用をかけてももとをとれるほど長期間飛行させられるということ。

 F-15滑走路上、着陸しボーイング767とまるターミナルと。航空自衛隊は213機を導入しまして、これは世界第二位、そして予定数で世界第二位となるF-35の導入予定数147機よりも多く、まだまだおそらく2040年代まで日本の防空に重要な航空機となっています。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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