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京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

ウクライナ情勢-ロシア軍はクルスク州防衛へ11個大隊4個作戦群第一線配備

2024-08-20 07:00:10 | 防衛・安全保障
■防衛情報-ウクライナ戦争
 クルスク戦線の動きを読む事は報道と公開情報だけでは非常に難しいのです。

 クルスク州での戦闘についてISWアメリカ戦争研究所は8月17日付ウクライナ戦況報告でロシア軍の対応状況をまとめています。ロシア軍はクルスク州防衛へ11個大隊と4個作戦群を第一線へ配備したとしています。ロシア軍はこの展開により、ウクライナ軍の急速な進撃を遅滞に成功したとしていますが、もともとの攻勢限界線が不明なのです。

 ロシア軍はウクライナ軍の進路上に大隊を分散配置させることで前進を抑えた構図ですが、ロシア政府の方針としてはこれまでの安全保障基盤に、本土の一部が占領されたままという状況を放置し、このままウクライナ軍によるクルスク州の占領を看過するとは考えにくく、領土奪還へ反撃を開始すると考えられます。ただ、不可思議な状況も進行中だ。

 ウクライナ軍の意図が読みにくい、ロシア軍の発表ではウクライナ軍はクルスク占領地において陣地構築を進めているとしていますが、ウクライナ軍がクルスク州占領地を要塞化し徹底抗戦の構えがあるのかを判断するにはまだ判断材料に乏しく、一方、ロシア軍も大隊規模の部隊を分散配置しているのみで旅団規模の部隊は展開させていません。
■防衛情報-ウクライナ戦争
 ロシア軍は指揮官不足に陥っているのではないか。

 ロシア軍のウクライナ軍クルスク州逆攻撃について、本日で逆攻撃開始から二週間となりました。ロシア軍の対応初動が非常に遅く、もちろん全くウクライナ軍の逆攻撃を想定していなかった為に混乱している事は理解できるのですが、その状況が二週間続くことは少々理解に苦しむところが有ります。ただ、3年間の戦争が影響しているとみることも。

 ロシア軍の将校と下士官はどの程度のこっているのか、という3年間に及ぶ戦争の影響です。具体的には、複数旅団規模の作戦を立案し兵站や戦闘支援と連携させ任務達成を行える水準の将校が残っていないのではないか、ということ。逆に見るならば、日本の幹部自衛官と曹の規模について、多過ぎると指摘されるところですが、ほんとうなのか、とも。

 予備装備については。一方で日本御場合、参考としなければならないのは既に90式戦車やMLRSとFH-70などの退役が加速していますが、現在のロシア軍を支えているのは退役させた戦車の再生であり、いや、ウクライナ軍も修理可能な退役したT-64戦車の再生により欧州からの軍事援助本格化までを支えていました。廃棄後解体する日本は、学ぶべきです。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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