北大路機関

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【G3X撮影速報】豊川駐屯地創設73周年記念行事【6】74式戦車-全廃前の最後の躍進(2023-11-03)

2024-04-18 20:00:23 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■第10戦車大隊廃止
 ねえ、本当にだいじょうぶなの?と聞かれてしまうのは本州の富士学校以外の戦車部隊全廃なのですが実際問題廃止改編はこの行事後に完了しています。

 74式戦車が轟々と土煙を立てて展開して参ります、第10戦車大隊の歴史は長いのですがこの展示が駐屯地記念行事ではいよいよ戦車大隊廃止改編直前の最後の展示となりますので、G3XもEOS7Dもシャッター、とレリーズか、押しこむ指にも自然と力が入る。

 金鯱の部隊マークももはやこれまでか、と残念に思いつつ、しかしふと考えますと、この金鯱のマークはそのまま第10師団のマークでもありますから、戦車大隊が廃止されたとしてもまあ、見ようと思ったならばなんとか見る事は出来るのか、とまあ、後後に気付く。

 第二世代戦車である74式戦車ですが、自衛隊の場合は徹底的に使い潰していますので車体部分はかなり老朽化も進んでいますし、第二世代戦車には近代化改修の限界がありますので、このまま延命する事は難しいにしても、退役した後で直ぐ分解し溶かしてしまうのは。

 軽装甲機動車の展開、第49普通科連隊の装備です。思えば即応予備自衛官の部隊なのですが、現役戦車を廃止するにしても方面混成団に戦車大隊を移管して、例えば戦車を相手とした、部隊訓練評価支援隊の第1機械化大隊のような仮設敵部隊を組んでいれば、とも。

 仮設敵の攻撃を受け軽装甲機動車が大破したという想定で重レッカーと救急車が救援に展開し、ほかの軽装甲機動車が機銃により支援しています。なお軽装甲機動車はMINIMI分隊機銃を装備していますが、車両の備品ではなく個人装備を固定しているという運用で。

 MINIMI分隊機銃、ベルギーのFNハースタル社が開発したもので優秀な装備ということなのですが、車載牡蠣として用いる場合、5.56mm弾で充分な制圧距離を稼げるのか、下車戦闘を考えずに7.62mm機銃を搭載した方が良かったのではないか、ともおもったりする。

 FH-70榴弾砲の空包射撃、さすがにG3Xでは発砲焔が映らないか、延々とSDカードのストレージを使いすぎないようにコンデジのほうは連写性能を落として撮影している、連写しての発砲焔はEOS-7Dのほうに任せているのですが、でも映ると嬉しいのだが。

 第10特科連隊のFH-70射撃とともに仮設敵を制圧したとの想定で第49普通科連隊は第10戦車大隊とともに反撃に転じ、まあ土煙で何がなんだかよく見えないというところではあるのですけれども、そのなかを軽装甲機動車のシルエットが続々とぜんしんしてゆく。

 軽装甲機動車の突撃と共に仮設敵は潰走した、という想定で状況は終了となりました。軽装甲機動車は2000年代の配備開始で2020年代の今日とは小型装甲車の運用思想が大きく転換、特にアメリカのJLTVのように軽装甲車でも30mm機関砲を積む事例が出てきた。

 74式戦車の退場、見送りながら、自衛隊としては5.56mm機銃の威力をどこまで期待しているのかは未知数ですが、例えば30mm機関砲を搭載するJLTVを東欧の小国であるバルト三国までもが必死に乏しい予算から調達している現状を見ると、考えさせられるものが。

 戦車を本州から廃止するものの、後継となる機動戦闘車の数は不充分で、すると軽装甲機動車の後継車両には可能な限り大口径機関砲を搭載するとか、RWS遠隔操作銃搭に01式軽対戦車誘導弾の発射能力を付与するとか、01式の射程を延伸する努力などが必要と思う。

 第二世代戦車はエンジン技術や装甲技術の当時の限界から戦車の三要素である打撃力機動力防御力の内一つを断念せざるを得ないという状況がありこれを近代化改修で補うのは費用面で非効率です。しかし代替装備無にそのまま退役させるのも、と考えさえられました。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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