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京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

ウクライナ情勢-スウェーデンNATO加盟の意義とロシア全土から動員されたウクライナ占領軍の概況

2023-07-14 07:00:33 | 国際・政治
■臨時情報-ウクライナ情勢
 スウェーデンと云えばJAS-39グリペンにゴトランド級潜水艦やCV-90装甲戦闘車にCB-90強襲艇を思い出すのですが。

 NATO加盟へ前進のスウェーデン、北欧の重武装中立国として知られます。人口の限界から総兵力はかならずしも大国という水準ではありませんが、サーブやボフォース、コックムス社など高度な防衛産業が並び、欧州標準装甲戦闘車とよばれるCV-90装甲戦闘車や限られた設備で運用可能なJAS-39戦闘機、AIP潜水艦ゴトランド級などを量産しています。

 スウェーデン軍の戦力は重要なのですが、それ以上に中立国は自国領土を第三国に利用させないことで中立を保っており、この点で2022年のフィンランドNATO加盟によりスウェーデンはNATOの障壁となっていました、そのスウェーデンもNATO加盟を希望し合同演習を実施してきましたので、欧州のNATOによる一体性が確保された訳です。
■ウクライナ占領軍
 中ロ友好の強調に務める訳ですよ今攻められれば一発です。

 イギリス国防省ウクライナ戦況分析によれば、ウクライナ軍反攻作戦に際して現在第一線に配備されている部隊はロシア全土から抽出された部隊であり、この現状を分析角度によっては予備戦力の枯渇が始っている事を意味します。例えば、ウクライナ軍の渡河作戦が始まっているザポリージャ州に展開しているのは第58諸兵科連合軍となっています。

 第58諸兵科連合軍は平時の駐屯地はコーカサス地方でチェチェンなど不安定な地域が含まれます。一方でヴェリカノヴォルシカ均衡を占領しているのは第5諸兵科連合軍で、元々は中ロ国境地域の防衛警備にあたっている部隊、他方でバフムト周辺を抑えているのは平時にはNATOとの不測の事態に備える即応部隊である空挺部隊が対応しているとのこと。
■ウクライナに対し法律戦
 この戦争を始めた理由がウクライナにおける大量破壊兵器とかナチスの秘密計画とかロシア系住民虐殺計画の確かな証拠とロシア自身が吹聴していた筈なのですが

 ロシア議会下院は6月20日ウクライナに対し法律戦を挑もうとしています、これはイギリス国防省戦況報告が示したもので、ウクライナ側が2014年以降のドンバス地域において青少年に対する犯罪行為があったという情報を集める委員会設置を命じたとのこと。なお、具体的なウクライナ政府によるどのような行為があったかは明らかにしていません。

 法律戦、こう認識されるのはロシア側が2022年開戦後の占領地においてウクライナ青少年を多数ロシア本土などに拉致移送したことで国際的批判が高まりICC国際刑事裁判所がプーチン大統領へ逮捕状を出すなど国際法の場で劣勢に立っており、ウクライナ側の国際法上の不法行為をロシア側の委員会ででっちあげる新しい偽旗作戦と考えられています。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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