楽しい出会いがあれば辛い別れもある。この数週間を思い出してもいろいろなことがあった。しかし、青年時代に感じたような乗り越えられないようなストレスは多分激減したようだ。その原因として「生き甲斐の心理学」で考えてみると、恐らく自分の生き甲斐とかアイデンティティが若い頃と比べると少しは安定したものになっているからなのではないか。
昔、外国人と付き合っている中で宗教はと訊かれたら、「特にありません」などと答えると信用されなくなると言われたことがある。「仏教」とか「キリスト教」と答えるべきだというアドバイスだった。確かに何かを信じていると、理想と現実のギャップとしてのストレス曲線は見えにくくなるし、周りから見て安定しているように感じられ信用されやすくなるのかもしれない。もちろん宗教でなくとも何か生き甲斐(例えば縄文(笑))があればそれだけでストレスにつよくなるようだ。
さて、このところ縄文時代の土器やストーンサークル、あるいは神話について本を読んだり、遺跡のそばを散歩したりしているが、文字を使わなかった祖先にとって、アイデンティティとか生き甲斐はどのようであったか。言葉を少し変えて、何を信じていたか。おそらく、信じることは今も昔もストレス曲線に対して有効に機能し、辛い日々を明るく楽しく生きる糧になったのではと思う。それはいろいろ研究されている縄文の宗教だったかもしれないし、部族というか仲間や家族との絆(土器の図像?)であったかもしれない。
今と違い文字はなかったのだから、例えば土器などの図像は深い意味が込められていたはずであり、ストーンサークルやお墓も今以上に、その場所や形態には深い意味があり、今のようにパンフレットがなくても関係者にとっては五感・体感ですぐわかるようなものであったのだろう。
今の時代もコロナ禍だ、土石流・・などの自然災害は多い。ただ、縄文時代の約13,000年間におこったことは、私達が経験したこともないカルデラ火山の爆発など大災害もある。そんな時代を生き抜いてきた祖先のアイデンティティや生き甲斐。言葉を換えて何を信じていたか、それをどう解読していくかは現代の私達にとっても大事な課題だと思うが。
2/10 五感とストレス解消の生活
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