4月1日(日) 晴れ 風は冷たいが心地よい一日
毎月の月変わりと同じではない今日、午前11時から地区の役員会に出席した。この地区は五つの集落が集まり区を形成している。各集落からの総代5名で、この先二年間、区の運営をすることになる。俺の役は前任者がいるのだが「引き継ぐことは特にないよ、区長のサポート役だから ・ ・ ・ 」と一瞬、楽っと思ったのは間違いだった。
前年度の役員から事業報告、決算報告などがあり、そのあとは各担当が引き継ぐ帳簿などを受ける。ここで目出度し引き継ぎが終わったと云う前任役員は乾杯のあとは直ぐに別室へと集会所を後にした。
残された新役員5名は、さてと、しばし思案するところだが、皆目、先が見えない。事業計画・予算案を立てるには、申し送り事項の神社の灯籠や提灯の修繕、集会所の庇のペンキ塗り ・ ・ ・ 一同揃って現場視察に歩いた。冷たい風に吹かれながら、ボヤキとも聞こえるような鼻歌と共に集会所へもどり、帳面に頭を付き合わせたが、結局は前年度並に行こうということで話がまとまった。
なごり雪 浅間の峰に 紅おとし(哉)
家に持ち帰った資料を見ながら、事業計画、予算案を試作する俺、結局は区長様のサポート以外にもいろいろなことをデキルる範囲で ・ ・ ・
思えばこの集落に移り住んで11年、地域の仕来りや伝統行事なんぞは、表面的には経験しても、その奥深くは知るところではない。“来たモン”の役目は何か?田舎暮らしはノンビリと風光明媚な自然を楽しむことを望んでの所為、そうは云っても、その地域を維持管理しているのは、其処に住まう人々が代々受け継いできたことだろう。その一員となって役を担うことの大切さと、仲間になれたと言う義務が生じるのはありがたいこととして肝に銘じることとしよう。