畏敬する元京都大学の北野正雄先生の『力学講義ノート』(サイエンス社)を正月の1日に送っていただいた。
北野先生にお礼のメールを書く前にこのブログを書いている。私もあまり力学の講義をしたことがない。それでも1度か2度はしている。
力学については独自の意見はあまりないが、遠心力とか慣性力が見掛けの力だといういい方には以前から疑問に感じている。そこははっきりと北野先生のこの新しい本では書かれているらしい。
この本のレベルでは関係がないが、大学受験程度では力は遠隔力と接触力との二つに分かれるとの指摘も必要だろう。
この本では双対性という考えを大事にしているらしい。そのために独自の記号が導入されている。双対ペアリングという用語が使われている。
この記号がこの本の普及のために障害とならなければいいのだが。この本の成功を祈っている。
この本を出版されたことによって、北野先生は電磁気学、力学、量子力学の3つの分野のテクストを書かれたことになる。
日本の優れた研究者でかつ教育者の一人で北野先生はあるだろうと思う。
特に19世紀後半にE・マッハが
「慣性質量」と「重力質量」
を同等と仮定した訳ですが
加速に伴う重さの概念と
万有引力に起因する
各種の力のつり合いは
同等とみなせる場合と
区別して考える場合がありますね。
一般相対論の記述が示唆を与えますが、
考える余地が大きい分野だと思えます。
「見掛けの力」の重要性を
もっと初学者に伝えたいと感じます。
私自身は実際に経験できる力を遠心力を見掛けの力というのはあまりよくないのではないかという単純な意見でした。